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東大阪市と枚方市の小学校で
「テレビ局の報道記者の仕事」をテーマに出張授業
11月1日(水)、読売テレビは東大阪市立上四条小学校(大阪府東大阪市)で出張授業を行いました。この出張授業は、小学校側から「5年生(約44名)を対象に進めているキャリア学習の一環として総合の時間に登壇してほしい」との依頼を受けて実施したもので、講師役を報道局の上村晴香(かみむら・はるか)記者が担当しました。
上村晴香記者は、2018年、読売テレビに入社。現在、報道記者として6年目を迎えます。大阪府政、大阪市政の担当をはじめ、新型コロナの治療薬の開発を最前線で取材するなど、医療の様々な問題について発信しています。
45分間の授業では、夕方のニュース番組「かんさい情報ネットten.」に携わる様々なスタッフの仕事と役割について説明しながら、記者が取材した情報が放送されるまでの過程を解説。また、記者がどうやって情報を集め、その真偽を確認しているかなども紹介。「ヘリコプターに乗ってリポートをすることもある」と話すと、生徒達は驚きの声をあげ、実際に上空から撮影した映像に目を凝らして見入っていました。
授業中、「みんなは最近どんなニュースに触れましたか?」と、上村記者が訊ねると、生徒たちは口々に最近の事件や世界情勢など大人顔負けの感度の高いニュースを挙げました。
また、生徒からも「ボツになったニュースはどうなりますか?」「今までで一番大変だった取材は?」など多くの質問が飛び出しました。上村記者はひとつひとつの質問に丁寧に答え、最後は「これからテレビでニュースを見る時には、このニュースが放送されるまでの過程をイメージしながら見て欲しいです。そして大きくなったらそれぞれの分野で活躍して、私たち記者に取材をさせてもらえたら嬉しいです」と語り、授業を終わりました。
授業後生徒たちからは「撮影したインタビューを編集して短くまとめていることなど、ニュースについていろんなことが知れました」、「時間ギリギリのその日放送するニュースが決まることがあるのとわかりました」、「取材するために許可をもらう大変さなど初めて知ったことがたくさんあって面白かったです」、「ニュースを1本つくる大変さにびっくりしました」との感想が寄せられました。
さらに、11月30日(木)には、枚方市立中宮小学校(大阪府枚方市)で出張授業を行いました。この出張授業は、「情報を伝える人々と私たち」をテーマに、5年生(約76名)を対象に社会科の授業の一環で実施しました。
生徒からは、「中継先での原稿はどのように準備をしていますか?」「Jアラートの時はどうしているのですか?」など、もっと知りたい!と多くの手が挙がりました。上村記者は生徒たちの勢いに驚きながらも、たくさんの質問にわかりやすく答え、最後に「ニュースを見て何か心に引っかかったニュースがあればぜひ深堀し、自分の知識にしていってくれたら嬉しいです。」と挨拶し、授業を終えました。
授業を終えて
今回、小学校5年生の皆さんに授業をする機会をいただき、私自身報道の仕事に興味を持ち出したのがちょうど小学校高学年で授業をした皆さんくらいの年齢だったなと思い起こしました。当時はSNSも普及しておらず、ニュースを見るならばテレビと新聞で、自分の生活の中では知り得ない世界を教えてくれる夕方の報道番組が帰宅後のささやかな楽しみでした。しかし、いまではSNSやYouTube、サブスクの動画配信など子どもたちにとっても魅力的なサービス・メディアが溢れています。そんな中でもたまには、テレビでニュースを見てみようかとそう思ってもらえるきっかけをこの授業でつくれたらと思い、一つのニュースができるまでにどれだけ多くの人がどんな工夫をしながらつくっているのかを話し、児童の皆さんにも実際に最近あったニュースを放送するために誰にどんな取材をするか考えてもらいました。SNSで流れてきた情報に対して「これって嘘なんじゃない?」と指摘する声もあり、メディアリテラシーが身についていることに驚かされました。
また、これまで取材をさせて頂いてきた人たちの話を、一覧から児童の皆さんに選んでもらい、話しました。東日本大震災で教え子たちを守れなかったと自責の念を抱えながら、こどもの命と向き合う園長先生の話や、移植を待ち続ける女の子とそのご家族の生活についての話が選ばれ、取材当時の話をすると真剣な表情で聞いてくれていて、その姿勢がとても嬉しく、頼もしかったです。
毎日、大量に流れてくるニュースを聞き流してしまうことも多いと思います。それでも、心を動かされたニュースについて立ち止まって考えてみたり、他人事のニュースを自分に引き寄せて考えてみたり、今回の授業を通して少しニュースに興味を持ってくれる人が増えて居たら幸いです。初心や自分の志を思い返す機会でした。
読売テレビ 報道局
上村晴香