【現役大学生vs読売テレビ社員vol. 3】
報道カメラ編 ~激動のヨーロッパを駆け抜けたカメラマンが語る
”気持ちの良い映像”を撮る技術とは~

  • 大学生に語りかける読売テレビ報道映像部所属の高橋和也カメラマン

7月8日、立命館大学・産業社会学部(京都市北区)の講義に登壇したのは、報道局報道映像部の高橋和也カメラマンです。

高橋カメラマンは、2011年入社以来、報道カメラマンとして現場で活躍した後、2019~2023年までNNNパリ支局へ駐在。2023年4月に帰国しました。「映像制作は本来楽しいものなので、是非自分たちの手で映像を撮ってみてください!」と映像撮影の楽しさを発信しました。

40~50秒のストレイトニュースの映像でも、見やすく内容が伝わりやすい映像を撮影していることや、絵づくりをする上での“虎の巻“を実際のカメラ機材を用いて学生たちへ伝えました。

  •     高橋カメラマンが問う「気持ちの良い映像とは」
  •     「気持ちが悪い映像」になる理由を分かりやすく解説

高橋カメラマンはまず初めに「上手く撮る」とは、’撮った映像が気持ちよく見られること’であると語りました。気持ちが良いとは、①揺れが少ないこと、②まっすぐ撮れていること、③見たいものが不自然に切れていないこと等、撮影の基本に関わることで、最も大切なことは、「見る人の目となって撮る」ことであると説明しました。

反対に「気持ち悪い映像」とは、①見たいものがちゃんと見えないこと、②状況が分からないまま、いきなり撮ること、③カメラの動きに違和感があることで、撮影技術にはすべて理屈があり、基本が大切であることを語りかけました。

  •    実際に報道現場で使うENGカメラを使って会場で実演
  •  高橋カメラマンの撮影動作を食い入るように見つめる学生たち

講義では理論だけではなく、実際にニュース取材の現場で使うENGカメラを教室のプロジェクターとつなぎ、学生たちを被写体にして撮影しながらの解説が続きました。

学生からは、「報道には欠かせないカメラマンの仕事、未知の世界について知ることができた。」「現代においてSNSが普及し、誰もが報道のカメラマンになれる中でのプロフェッショナルを感じた。」「ニュース一つ一つにもカメラマンたちのこだわりと努力が詰まっていることを知った。」などの感想が寄せられました。

  •    多様化する撮影手段について説明する高橋カメラマン

ICT(情報通信技術)の進歩で、スマートフォンなどで映像を撮影し、インターネットを通じて発信することは誰にでもできる時代になりました。こうした情報社会だからこそ、情報の発信には責任が伴うことを学生たちはあらためて学び、プロフェッショナルのカメラマンの仕事の重要性と面白さに関心を寄せていました。

  • 「ytvサステナビリティ・プロジェクト」を解説する講義も実施
  •       学生からは活発な質問が相次ぎました

読売テレビは、読売新聞と合同で開催している「読売マスコミ講座」を今年も立命館大学衣笠キャンパス(京都市北区)で開講しました。この読売マスコミ講座は、「メディアの公共性から21世紀の新聞とテレビの課題を考える」ことをテーマに毎年4月から7月までの全15回の講義を、立命館大学産業社会学部で実施しています。今年も当社が7回分の講義を担当し、各現場の現役社員がリレー形式の出張授業を行いました。

 今年は、コロナ禍以降続いていたリモート講義との併用が終了し、毎回約200名の学生が教室に集まり、当社の社員と‘対面方式’で向き合いました。主な講義の内容は、「地上波編成からコンテンツ戦略へ」、「"テレビ局の営業って? ~半世紀続いたビジネスモデルの今後とは~"」、「これから必要とされる報道とは」、「テレビ番組制作の裏側」、「報道カメラの仕事」、「読売テレビのイベントビジネス」、そして「ytvサステナビリティ・プロジェクトから見るSDGsの戦略」など多方面にわたりました。活発な質疑応答を通じて、熱量あふれる「白熱教室」となった毎回の講義は、相互に学びのある交流の機会になりました。