ytvでSDGs探究しよう!
ytv音楽イベントプロデューサーが
白熱の‘ライブ授業’を行いました。

「ytvでSDGsを探究しよう」。ytvの音楽イベントプロデューサーが、大阪府交野市の中学校に出張授業。‘感動の時間を創る’、テレビ局の仕事の醍醐味を熱く語りました。

 12月1日金曜日。この日の出張授業は、交野市立第三中学校(大阪府交野市)の二年生の教室が舞台です。授業を担当するのは、ytvのコンテンツ戦略局イベントビジネスセンターに所属する門上由佳(かどかみ・ゆか)プロデューサー。門上プロデューサーは、制作局で「ベストヒット歌謡祭」など音楽番組を担当した後、「OTODAMA~音泉魂~」、「KOBE MELLOW CRUISE」、「RUSH BALL」など音楽フェスを担当し、音楽イベント「Grooving Night」を企画する‘音楽イベント’のエキスパートです。この日の授業は、様々な分野の仕事について学ぶ「キャリア教育」のカリキュラムとして行われ、特にテレビ局の仕事に興味を持つ18人の生徒たちが集まってくれました。門上プロデューサーは、生徒たちに対し、熱い応援メッセージを送りました。

「君のエネルギーを良い方向に使いなさい」

 門上プロデューサーが、テレビ局で仕事をしたいと考えるようになったきっかけは、中学時代の先生から掛けられた、この言葉だったとのこと。その言葉で、学級委員や舞台の監督、文化祭の実行委員をつとめるようになり、‘0から1の企画をつくる’ことに夢中だった当時、文化祭のフィナーレとなる後夜祭を感動的なイベントにするため、低予算でも実現できるように手作りなど工夫をして、音楽ライブに暗幕を用いた演出や、キャンプファイヤーの点火式で、柱からワイヤーを吊るして火の玉を落下させる特効演出や、花火の打ち上げ時に、音楽やナレーションを採り入れた演出をして大好評だったことが、「自分が得意なことを生かして、テレビ局を目指すきっかけにつながった」原体験になったと話しました。また、門上プロデューサーは、高校3年生の時に、最後の文化祭と大学入試模擬試験の日程が重なってしまい多くの人が文化祭参加を諦めていたところ、「模擬試験自体を母校で主催することで、会場と日程を変更できるのでは?」と思いつき、全クラスの生徒の署名を集め、先生にお願いして実現し、両立させたというエピソードを語り、「諦めなければ、大体のことはできる」。高校時代の体験から学んだモットーを生徒たちに熱く伝えました。

「きょうここでしか見られないモノをお願いする仕事」

 新型コロナウイルスの感染拡大で、音楽イベントが相次いで延期や中止に追い込まれました。そんな厳しい状況下でも開催を続けたのが、夏の野外ロックイベント「RUSH BALL(ラッシュ・ボール)」です。観客同士の接触禁止などの感染対策を十分に行い、イベントを実現させたスタッフとして門上プロデューサーも関わりました。歩みを止めず25年間続けてきたイベントの魅力や、テレビ局の一員として大事にしていること、イベント現場でしか感じられない想いなどを語りました。

 

 さまざまな番組やイベントの仕事の中で、「想いを叶えられることが、モノ作りの最高にいいこと」と語りながら、番組やイベントの企画書を練り上げ、どんなアーティストに出演をお願いして、組み合わせや企画内容をどうするのか。出演してもらいたいと感じるアーティストのライブ会場に何度も足を運び、時間をかけて「一緒に仕事をしたい」という想いを伝えて、時間はかかっても必ず実現を目指すのが門上流の仕事の流儀だと話しました。その上で、「きょうここでしか見られないモノ」を想像して、実現できるか、いろんな人にお願いするのも、プロデューサーの仕事だと語りました。

「感動の時間を創れるのが、テレビ局の仕事のいいところ」

 門上プロデューサーが長年かけて企画した仕事に、「Grooving Night(グルーヴィング ナイト)https://groovingnight.jp/」という音楽イベントがあります。ライブを観て感銘を受け、日頃から社会が良くなるように発信するアーティスト・SIRUPさんに長年出演オファーしたことが叶い、昨年から企画がスタートしました。2024年3月に3回目の開催を迎える、この「音楽・社会・人」をつなげるライブとトークを織り交ぜた新しいタイプの音楽イベントでは、音楽トピックスから、日頃生活の中で感じる社会への違和感など、社会の問題や課題まで、アーティストたちが率直に語り合うことにも挑戦しています。「やりたいことは恥ずかしがらずに、絶対に言った方がいい。そうすると、必ず応援してくれる人が出てくる」と、チャレンジ精神の大切さを強調しました。

 この後、生徒たちからは、熱のこもった質問が相次ぎました。「番組やイベントの名前はどう決めるのか?」、「トラブルにはどう対応するのか?」、「イベントの費用はいくらかかるのか?」など、門上プロデューサーは、ひとつひとつの質問に丁寧に答えました。最後に、「出演者に気持ちを伝える手紙を書く時は、字はきれいな方がいい。相手に伝わる言葉で伝えることが大切だから、国語も書道も大事。予算書を作る時には、計算できる数学の力が必要。だから今は勉強を頑張ってください。ノートをとって自分と向き合うことは、将来何かをやりたい!と思った時に必ず生きるし、イヤなことでも頑張ることができれば、何でも出来るはずです」と、生徒たちに熱い応援メッセージを送り、60分間にわたった、白熱の‘ライブ授業’は、笑いあり、驚きありの楽しい時間になりました。

門上プロデューサーの感想

 私自身、大学で教育実習に行くほど、伝えたい想いが強く、今回の機会をいただき嬉しかったです。テレビ局のプロデューサーとして、音楽イベントや企画で目指すことは、「音楽を通じて、少しでも生きやすい社会につなげること」です。私は失敗することや、怒られて覚えることが多いタイプですが、自分が失敗した経験を、次の人たちに伝えられると、同じ道を通らずもっと良い道を選べるかもしれない、という想いがあります。もちろん成功したな!と思うこともシェアすれば、この先、もっと良いモノをつくれたり、新しいことが生まれるかもしれません。

 

 今回、中学2年生のみなさんに自分の経験をお話した後、全員から、とても素敵なお手紙と、自分たちで一生懸命テレビ局の仕事を調べて、新聞風にまとめた資料をいただき、そのクオリティの高さに感動しました。手紙は、文頭の挨拶から、末筆の「寒い日が続きますが、お体ご自愛下さい。」まで、立派に書かれていました!そして、字がみなさんとてもきれいで、長い時間をかけて丁寧に書いてくれたんだろうな、と想像のつくお手紙で、大切な宝物になりました。その中には、「恥ずかしがらずにやりたいことは言ってみて、やってみようと思う」と、具体的に2024年に挑戦しようと思うことが書かれていたり、「0から1をつくることは楽しいと思った」、「やれるところまでやってみようと思う」、「無理だと思っても必ず抜け道はあるから、諦めない」など、自分にとって響いた言葉が書かれていたりしました。私が話したことが、色んな形で伝わっていることがわかり、とても嬉しくなると共に、手紙を読みながら、自分自身、仕事で不安や悩みを抱えることもありますが、みんなにこう言ったんだから、そうしてみよう!と、逆に背中を押してもらうような感覚がありました。

 

 授業では、質問コーナーでいただいた「鋭い目線」の数々に、この視点はプロデューサー的だな!この視点は演出やディレクター向きかも!?など、みなさんと話をしたことがとても楽しかったです。こんな時、みんなならどうする?といった私からの質問への回答が、自由でおもしろいアイデアだらけで、ハッと感動させられることも多かったです。今回だけではなくて、1年後にでも、また会えたら良いのにな、と思う、とても大切な時間でした。

 

 生徒のみなさんに想いを伝えて、フィードバックをいただく、という経験は本当に貴重で、私だけではなく、今関わっているアーティストのみなさんが話をしたら、生徒のみなさんにとって、もっと刺激的で意味のある時間になるかもしれないな、など想像しながら、いつか企画にして実現してみたいな、と密かに目論んでみています。「若い方々にバトンをつなぐ」、という意味では、本気で取り組みたいことのひとつになりました。その時には、今回出会えたみなさんに、また意見を聞いて、次は一緒に「モノづくり」ができたら良いな、と思います。本当にありがとうございました!!

 

 最後になりますが、こんな授業を企画して、素敵なお手紙まで届けてくださった、交野市立第三中学校の先生方に感謝申し上げます。打合せの時に聞かせていただいた想いや、生徒のみなさんへの愛がたくさん伝わってきて、授業への準備に力が入りました!この授業の一員として、参加させていただけて嬉しかったです。貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

ytvと一緒に”サステナ体験”しましょう!
‘子ども’たちの「学びたい気持ち」に応えるために、私たちに何ができるのか、そんな問題提起から始まった「ytvでSDGsを探求しよう」。企画のスタートから、1年が過ぎました。この間、関西圏の小中学校だけではなく、岐阜県や岡山県からも生徒たちが探求学習を体験してくださいました。私たちが学校を訪問する「出張授業型」、学校側からytvに来ていただく「会社訪問型」のふたつの方法を使って、報道記者、制作やスポーツディレクター、イベントプロデューサー、カメラや技術のエンジニアなどテレビを創るプロ集団が、子どもたちのSDGs探求をサポートします。これからも持続可能な社会を担う若い世代との交流をますます充実させていきます。お申込みをお待ちしています。
(サステナビリティグループ 山川友基)


 

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