【クラウドファンディング実施中】
ひとつの心室で生きていく。
フォンタン手術の患者をみんなで支援

国立循環器病研究センター 成人先天性心疾患センターによるフォンタン手術後の患者たちの交流を育むためのクラウドファンディングが実施されています。

※寄付募集は12月19日(金)午後11:00まで。


クラウドファンディング内容

国立循環器病研究センターは、心臓病の治療に先進的に取り組んできた医療機関です。重い心臓病の子どもたちに行うフォンタン手術後の患者たちは、 手術の影響で、社会への順応が難しい状況にあります。 術後の患者たちが自分らしく生きていく社会の実現に向けて、 ご支援をよろしくお願いします。

プロジェクト運営主体  国立循環器病研究センター 成人先天性心疾患センター  

目的  フォンタン手術後の患者同士をつなぎ、 患者とその家族が自分らしく生きることができる社会の実現。

目標金額:400万円

実行者 :大内 秀雄(成人先天性心疾患センター)

公開期間:2025年10月31日(金)9時~2025年12月19日(金)23時【49日間】

▶クラウドファンディング詳細はコチラ 


フォンタン手術とは

フォンタン手術は最も重い心臓病の子供を救う手術

子どものうちの100人に1人が生まれながらに心臓の異常を持って生まれます。その中でも心臓の部屋が小さかったり、穴がたくさん開いていたり、重い心臓病の子供たちがいます。 そのような子どもたちは、酸素吸入器を用いて酸素を吸う、 たくさんの薬を飲む、食事や水分制限といった苦しいことを余儀なくされます。 血液検査や点滴など痛いことも 生きるために乗り越えなければなりません。 そのような苦しい状況を改善するのが「フォンタン手術」です。 1971年より行われるようになりました。

 通常、心臓の右心室と左心室という2つのポンプが全身の循環を支えています。しかし、重い心臓病では、ポンプとしての機能が果たせず、生命すら危ぶまれる状態となっています。 そのため、それぞれの心室をつなげて1つの心室に変身させます。

フォンタン手術は劇的な変化を起こす手術のため、準備の手術を0歳から4歳ごろまでに必要とします。

大変な手術を乗り越えれば、フォンタン手術でほぼ健常人と同じような生活を手に入れることができます。いわば「生活の質を手に入れる手術」です。2020年には新たに417人の子どもがフォンタン手術を受けました。 フォンタン手術を受けた方は国内に約1万人、世界では約7万人に到達しています。


周囲に理解してもらいにくい患者たち

フォンタン手術を受けたあと、見た目は胸に傷がある以外は、 心臓に病気のない人と全く同じです。しかし、重い心臓病だった2つの心室を1つにして全身を支えているため、 心臓のパワーは少なく 体力も少ない状態です。学生のときには問題ありませんが、 大人になって社会参加する場合に自分の心臓のことをよく理解していないと体を壊してしまいます。

ときに体力のない自分を責めたり、周囲に合わせてがんばり過ぎてしまいます。周囲のペースに合わせるのは負担がかかってしまいます。 もっとがんばれるだろうと期待されてしまい、ときに怠けていると誤解されてしまうこともあります。役割を果たせないのでは...と、不安になったりチャレンジすることも控えてしまいます。 苦しいときにも、同じような手術を受けた人と想いを共有しあったりすることがしにくいのが現状です。  

フォンタン手術後は、無理をすると臓器障害が密かに進行する

通常は全身を2つのポンプで支えますが、 フォンタン手術後は1つのポンプで支えるため、臓器に負担がかかります。 しかし、小さい頃からその循環に慣れ、自覚症状はほとんどありません。 知らず知らずのうちに無理をして臓器に負担をかけてしまいます。肝臓への負担は、肝臓がんに進展することも近年問題視されています。 無理をすると、寿命が30歳短くなるとの報告もあります。


国立循環器病研究センター成人先天性心疾患センターの思い

  • 国立循環器病研究センター成人先天性心疾患センター/小児循環器内科 大内秀雄

国立循環器病研究センターは600例を超えるフォンタン手術後の患者さんと向き合ってきた国内有数の専門施設です。 しかし、まだ社会全体での認知度は非常に低く、患者さんやご家族、さらには医療関係者の中でも病気の理解が十分でないことが、患者さんのより良い生活の妨げとなっています。

そこで、このクラウドファンディングでは、  

1)フォンタン手術を受けた患者の社会的認知度を高める広報活動  

2)病気の仕組みや状態をさらに解明する研究  

3)患者やご家族、医療者同士の交流を促進する教育活動  

4)社会の仕組みづくりや政策への提言

 

以上の4つの課題に取り組むための「フォンタンネットワーク(フォンタン手術後患者の基盤)」を将来的に立ち上げるための活動の資金として活用します。 多くの方にこの病気を知っていただき、患者さんが安心して暮らせる社会を一緒に作っていきたいと考えています。 ご支援をよろしくお願いいたします。

 

国立循環器病研究センター成人先天性心疾患センター小児循環器内科 大内秀雄


目標金額:400万円

実行者 :大内 秀雄(成人先天性心疾患センター)

公開期間:2025年10月31日(金)9時~2025年12月19日(金)23時【49日間】

▶クラウドファンディングサイトはコチラ

※寄付募集は12月19日(金)午後11:00まで。