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ストーリー#05

カリスマ主婦が旧友を殺すとき

11月1日(木)よる 23:58~0:38

ゲスト
大西 冴子
(上原 美佐)
大西 冴子(上原 美佐)
上品で清楚さが人気のカリスマ主婦
河村 真智子
(木下 あゆ美)
河村 真智子(木下 あゆ美)
冴子の高校の同級生
冴子の相談相手
田村 美保
(平岩 紙)
田村 美保(平岩 紙)
冴子の高校の同級生
過去をネタに冴子を強請る

  わずか一滴で人を死に至らしめ、どんな科学捜査をしても絶対に検出されない毒薬。しかも効き目は24時間後に現われる。そんな完全犯罪を約束する究極の毒薬があるとネットで噂になっていた。カリスマ主婦の大西冴子(上原美佐)は発売した料理本がベストセラーになり、雑誌のインタビューを受ける。モデル並みのルックス、並外れた料理の腕、弁護士の旦那とのセレブ生活。何もかも持っている冴子は全女性の憧れの的だった。

  そんな冴子のもとに差出人不明の封筒が届く。封筒には女子高生3人が写る写真が入っていて、裏には「交渉成立!」と書かれていた。その時、冴子は帰宅した夫の修司に声をかけられてギクッとなる。冴子には夫や世間に知られたくない過去があった。後日、冴子の料理教室に新しい生徒がやってくる。その生徒は冴子の高校時代の同級生の田村美保(平岩紙)だった。高校時代、冴子は友人の美保、河村真智子(木下あゆ美)と一緒に援助交際をしており、男に睡眠薬を飲ませて現金を盗んだりしていたのだ。

  料理教室授業の後、冴子は美保から声をかけられる。美保は援助交際をしていた冴子を強請ろうと企んでいた。冴子は美保も同罪だと訴えるが、冴子と違って美保には昔の事がバレて困るような家庭も仕事も名誉もなかった。美保は口止め料として100万円を冴子に要求する。夜、直美(臼田あさ美)は透に手伝ってもらい、松井の事を調べていた。ストロバキア大学薬学部の研究員だった松井(綾部祐二)の上司は機密警察で、透は毒薬が反体制側の暗殺用に使われていたと考える。直美は松井の同僚、ミハエル・カバリロフの事を調べる事に。

  帰宅した修司は事務所に届いた写真を冴子に見せる。それは冴子のもとに届いた写真と同じもので、修司は自宅や事務所に写真が届く事を訝しがる。後日、冴子は美保に強請られている事を真智子に打ち明ける。結婚を控える真智子にとっても厄介な存在の美保。真智子は何もできないが、相談には乗ると冴子を励ます。その帰り道、冴子は人とぶつかってしまう。冴子は相手の手にある傷を見て、究極の毒薬を持っている松井だと気付く。松井は毒薬の説明をした後、毒薬の瓶を冴子に渡して去っていく。

  後日、冴子が100万円を美保に差し出すと、美保は別の写真を取り出し、新たに300万円を要求。それはラブホテルで寝ている男をバックに男の財布を広げてピースする冴子の写真だった。帰宅後、追い詰められた冴子は震える手を押えながらポットのジュースに毒薬を数滴垂らす。翌日、冴子は用意した300万円を美保に手渡した後、ポットのジュースを美保にプレゼントする。冴子が作ったのは美保が昔から大好きだったイチゴのジュースだった。美保は毒が入っているかもしれないと一瞬ためらうが、おいしそうにジュースを飲む。

  翌日、料理教室の授業中に24時間が経過。冴子の目の前で、美保は苦しみながら息絶える。現場に駆け付けた直美と透は美保の事を冴子に訊ねる。そして検視の結果、美保は心臓麻痺と判明。これまでの事件同様、毒物は検出されなかった。この後、透は美保と冴子が高校の同級生だったという事実を掴む。直美は当時の写真を見て、もう1人の友人、真智子の存在を知る。そんな折、松井は冴子の前に現われ、毒薬の瓶を返してほしいと頼むが、冴子はまだ返せないと拒否。冴子はまだ殺す相手がいるか、確認してから返すと松井に伝える。

  後日、冴子に呼ばれた真智子は手作りケーキを持ってやって来る。2人がケーキを食べながら美保の事を話していると、直美が話を聞きにやってきて、究極の毒薬の話題を切り出すと、冴子は毒薬を使った証拠があるなら持ってきてと言って追い返す。疑われて迷惑だと愚痴る冴子に対し、真智子は突然口止め料500万円を要求する。真智子を友達だと思っていた冴子は困惑。冴子を強請る計画は全て真智子が考え、美保はそれに乗っただけだった。真智子はあなただけ幸せになる事が許せないと言い放つ。

  冴子は毒薬を使って真智子を殺害しようとする。その時、真智子は持ってきたケーキの話題に触れる。このフルーツソースは煮込めば煮込むほど、じっくり育てた友情のように芳醇な香りを放つとレシピ本に書いてあったと嫌味っぽく語る真智子。冴子は急に不安になり、ケーキのソースを何から作ったのか訊ね、真智子は冴子が美保にあげたジュースから作ったと答える。美味しいと言って美保があのジュースをくれたという。冴子はこの事実を知って腰が抜けたように座り込み、叫び声を上げる。翌日、千葉(渡辺いっけい)は冴子と真智子が同時刻に心臓麻痺で死んだ事を直美に伝える。直美は証拠を残さずに人を殺す毒薬は存在し、松井がその薬を配っていると確信する。

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