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【独自取材】関係者が語る“10億円不正受給”谷口容疑者の『仕事』… 逃亡先インドネシアで「漁業」「石油発掘」「大統領側近と会食」!?
2022年6月2日 UP
約10億円近くの持続化給付金の不正受給に関与したとみられる家族が逮捕された事件で、“主犯格”とみられている全国指名手配中の谷口光弘容疑者。中小企業庁側が、給付金の申請書類の不審点に気付き、申請を却下した直後の2020年10月に、ビジネスなどでもともと土地勘があったと思われるインドネシアに出国していますが、その後の足取りが分かっていません。いったい谷口容疑者は、インドネシアで何をしていたのでしょうか?知人や関係者に話を聞きました。
谷口光弘容疑者が逃亡した2020年10月のインドネシアの状況は、それまで新型コロナで停止となっていたビザの発給が、ビジネス関係者など限定で再開した時期になります。ただ観光目的では入国不可能で、ビザの申請も現地の保証人が行わないといけない時期でした。
「じゃかるた新聞」の長田陸記者によると…
Q.当時のインドネシアの入国や滞在の状況は?
(長田記者)
「商用ビザを持っていないと滞在することができない状態でした。もし今もインドネシアにいるならば、例えば現地に“つて”を持っているのではないかと思います」
Q何か容疑者の情報を得る手段はありませんか?
(長田記者)
「たとえば、ゴルフが好きな人のコミュニティーだったり、ほかには東京出身の方が集まるコミュニティーとか、本当に多岐に渡るコミュニティーがあります。もしコミュニティーに紛れていたら、外からは見つかりにくいけれど中からは見つけやすいっていうのがあるのかなと思います」
また、谷口容疑者のインドネシアでの仕事について、容疑者から会社を引き継いだ男性にインタビューしました。
Q. 谷口容疑者は、インドネシアで何をしていると言っていましたか?
(男性)
「光弘容疑者は漁業をしていました。『シュリンプ(エビ)うなぎの稚魚など、日本人が食べられる魚をインドネシアで探している』と聞いたことがあります。『インドネシアのすばらしい魚があるので、それを日本に送りたい』と話していました」
Q最後に連絡が取れたのは?
(男性)
「半年ぐらい前です。仕事はうまくいっていると言ってました」
さらに、谷口容疑者と3年前に知り合ったという女性にも、その仕事について聞いてみると…
Q.谷口容疑者はインドネシアでどういう仕事をしていると言っていましたか?
「不動産関連と太陽光(発電)や油田開発石油発掘の会社をしていて『インドネシアではその辺を掘れば石油がいくらでも出るよ。当たると大きいみたい』などと話していました」
Q谷口容疑者と出会うきっかけは?
(女性)
「一般的な出会い系と呼ばれるアプリで知り合いました」
Q谷口容疑者の印象は?
(女性)
「物腰が柔らかい人なのかなと思いましたが、服のブランドや着けている時計が結構派手だったので、その辺に違和感を感じながら会っていました」
そして、女性のもとには「大統領側近との会食」という写真や、「スマトラ島での要人接待」という写真などが送られてきたとのことですが、インタビューの当日、容疑者にLINEで連絡を入れても返答はありませんでした。
しかし、ジャカルタに住む天然ガス専門商社の野一色さんは…
Q.インドネシアでは石油開発が簡単にできるのですか?
(野一色さん)
「環境の許認可だとか、各州政府からの承認事項というのがたくさんあって、とても一個人では動かせないようなお金を使って、ようやく開発できるようになりますので、『掘ればいくらでも出てくる』みたいな状況は絶対にないですね。本当にごく限られた会社でないと石油ガス開発なんてできないので、谷口容疑者の話は非現実的なものだと思います」
今回の谷口光弘容疑者のように、海外に逃亡した場合はどうなるのでしょうか。その国と「犯罪人引渡条約」という条約を交わしている場合は、犯罪人の引き渡しが可能になります。ただ、日本の締結国はアメリカと韓国のみです。一方で、条約を締結していない国でも、外交交渉で双方に合意が得られれば、犯罪人の身柄拘束と引き渡しが行われるケースもあるといいます。また、今後谷口光弘容疑者が「国際指名手配」になれば、国際刑事警察機構(ICPO)が加盟国の各政府を通じて、「犯罪人引渡条約」の締結の有無にかかわらず、容疑者を犯罪を起こした国に送還することができます。さらに、「代理処罰」(国外犯処罰)というものもあり、容疑者が逃げ込んだ国の法令に基づいて犯罪人を処罰してもらう制度もあるということです。
(情報ライブミヤネ屋 2022年6月1日放送)


