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「ビッグモーター」兼重宏行前社長

【独自取材】「ビッグモーター」元下請け男性が激白!「車検をうちに出せ」と強要、従業員の個人情報を要求、断ると取引停止…常態化していた圧力の数々

 車体にわざと傷をつけるなどして損害保険会社に対し“保険金の不正請求”が発覚した「ビッグモーター」。兼重宏之前社長が7月25日に会見を開き社長の辞任を表明し、不正は組織的でないとコメントしました。また7月26日、今回の不正を受け国交省が「ビッグモーター」に聞き取り調査を行いました。そんな中、「ビッグモーター」の企業風土に苦しんだ元下請け会社の男性に接触、値下げ要請にイジメとも取れる数々の所業…悲痛な叫びを独自取材しました。

元下請け会社の男性が悲痛な叫び

 「ビッグモーター」の元下請け会社の男性が訴えるのは、自社の利益を優先する「ビッグモーター」から下請け業者への圧力の数々です。

個人情報を要求する「LINE」のスクショ

 2022年2月、元下請け会社の男性は、「ビッグモーター」のある店長から元下請け会社の従業員や家族の氏名、所有する車の車種、次の車検の時期などの個人情報を求められたといいます。男性は「取り引きと関係がない個人情報だ」と断ったものの、店長からは「いや、もう何とか協力してくれ、と。何月何日に次の車検だということだけでもいいから記載してLINEで送ってください。車検をビッグモーターに出してって言われまして」と、車検を「ビッグモーター」に出すよう強要され、手続きに必要な情報の提出を何度も求められたといいます。

ペットの毛がこびりついた車内

 また、この元下請け会社は「ビッグモーター」が下取りした車で、ペットの毛がびっしりついた車内の清掃を行うこともあったといいます。この作業は、実際に毛抜きで1本ずつペットの毛を抜かねばならず、2~3時間を要する過酷な作業だということです。男性は、「通常なら、2万とか取らせていただかないといけないような内容ですけど、(通常の洗車作業の)1万円+(ペットの毛の処理で)3000円という単価でやってくれと言われ。泣く泣くですよね」と、当初から低い料金で引き受けたといいます。すると要求はエスカレート。「去年の10月くらいに、ペットの毛の清掃作業を“サービス”でやれと。『2~3時間かかる作業を0円でやれということですか?』と言ったんですけど…」と無料での作業を強要。これを拒否したところ、“ほとんどの取引”を打ち切られたといいます。

下請けの男性と店長とのやりとり

 また、「ビッグモーター」側が2か月間の支払いを滞納した際、元下請け会社の男性が店長に入金のお願いをすると、「ビッグモーター」の店長は「来月でも大丈夫ですか?」と返答。男性は「未払いがあると、うちみたいな中小企業は影響を受けますからね。未払いが常習化しているというのも、本当の意味で会社として、『ビッグモーター』ができていない。会社としての体は成していなかったんだなというのが良く分かりますね」といいます。

救済の処置を求めたい、と声をあげた

 男性は、今回声を上げた理由を「とにかく、救済の処置を求めたいということで、自分1人じゃないぞと。自分が動けば少しは誰かが心に響いて救済してくれることもあり得るかなと思って動き始めている状態ですね」と語りました。


(「情報ライブ ミヤネ屋」2023年7月26日放送)

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