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「ネットカジノで全部使った」その心理とは?

【独自解説】田口容疑者の犯罪心理、4630万円ネットカジノ投入は「“射幸心”による興奮」と「“ワンクリック”が後押し」専門家が分析

 山口県阿武町(あぶちょう)の“誤送金”問題で、逮捕された田口翔容疑者(24)は4630万円を「ネットカジノで全部使ってしまった」と話しているといいます。これだけの金額をカジノにつぎ込む心理とは、一体どのようなものなのでしょうか?犯罪心理に詳しい東京未来大学の出口保行教授と元大阪府警刑事の中島正純さんが解説します。

東京未来大学 出口保行教授

Q.田口容疑者は当初協力していたのに、なぜ銀行の前まで行ってから、協力をやめたのですか?
(東京未来大学 出口保行教授)
「最初は、大金が振り込まれたことに動揺したと思います。しかし、町の担当者の訪問から宇部市に着くまでの数時間の間、徐々に自分の置かれている状況が見えてきて、『なぜ自分は何も悪いことをしていないのに、連れ去られるような形で手続きに行かなければならないのか』という不平・不満がどんどん強くなっていったのだと思います」

4月8日の田口容疑者の心理分析

Q.その4月8日の当日に、約67万円もの金額を出金していますが、そのときの心理は?
(出口教授)
「『手続きはしない、公文書を送れ』と言い出したときには、もうお金を使う気でいたと思います。『自分は何も悪いことはしていない。自分の口座にあるお金を使っても何も悪くない』という考えに傾斜していったのだと思います」

元大阪府警刑事 中島正純さん

Q.お金はカジノで使ったということですが、以前からやっていたと思いますか?
(元大阪府警刑事 中島正純さん)
「以前からネットカジノをやっていて、誤送金があったことで、『シメシメこのお金を使ってやろう』と思ったと感じます。最初の方で『風呂に入るので1時間くれ』という点に引っかかっています。もしかするといろいろな仲間に連絡をして、相談をして悪知恵が入ったんじゃないかと思います」

全額オンラインカジノに使う心理は?

Q.その後、短期間に何回も出金を続けた心理はなんでしょう?
(出口教授)
「『射幸心(労せずに偶然の利益を得ようとする気持ち)』が高まって興奮状態となり、見境なくギャンブルにつぎ込んだのだと思います。ワンクリックでお金がいくらでも動かせる“オンライン”だったことも、本人の抵抗感を下げることを後押ししたのではないでしょうか。そして、ギャンブルでの負けをギャンブルで取り返そうとするのが、この手の犯罪者の心理で、みんなこの悪循環に陥ってしまいます。そうなるとどんどんお金が無くなっていきます」

町側を非難する心理は?

Q.5月14日に、もうお金は半分くらい使ってしまっているのに、副町長など町役場の人と会ったときに、役場の非を指摘したり精神的な不調を訴えていますが、その時の心理は?
(出口教授)
「これだけ連続してお金を出して、どこからも何のクレームも来ないので、調子に乗った状態になっているとも考えられます。『こういう状態になったのは町が悪いんだ』という、自分の行動を合理化しようとする心理で、自分が優位に立てると判断し、攻撃性を高めたのではないかと思います」

田口容疑者の口座の入出金記録

Q.どこかで冷静になって出金を止められなかったのでしょうか?
(出口教授)
「自分の口座に4630万円が振り込まれたということを、現実としてどうやって受け入れられるのかというと、非常に混乱があったと感じます。そんな中で、どんどんお金を動かすことがうまくいってしまったので、自分がしている事がどういう事か、正面から直視するタイミングがなかったのだと思います。これだけ連続してお金を意のままにできたことが、本人の冷静な判断力を失わせたのでしょう」

(情報ライブミヤネ屋 2022年5月20日放送)

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