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【ナゼ】しょうゆ直飲みに卵で“キャッチボール”…大手飲食チェーン店で相次ぐ迷惑行為&バイトテロ 各社厳正に対応も迷惑動画がなくならない理由
2025年10月26日 UP
大手飲食チェーン店で相次いでいる迷惑行為やバイトテロの動画の拡散。各社は警察への相談や損害賠償請求など、厳正な対応を取ることを表明していますが、なぜ迷惑動画は後を絶たないのでしょうか?そしてSNSで拡散されてしまう理由とは?ニッセイ基礎研究所・廣瀬涼研究員が解説します。
■『くら寿司』で起きた迷惑行為の動画が拡散
山形市内にある回転寿司チェーン『くら寿司』の店舗では、女性客の信じられない行為が撮影されていました。
女性は流れてくる寿司のケースを開け、なんと直接、手で触れました。撫でるように寿司を触る女性…。
そのあと、フタを閉め、さらに、また別の寿司のフタを開け、直接手で触りました。女性に悪びれる様子はありません。
そして、動画の最後には、しょうゆ差しから直接しょうゆを飲む様子も映っていました。この動画はSNSで拡散され、炎上しています。
2025年10月14日、『くら寿司』は店内で迷惑行為があったことを公表しました。
(『くら寿司』ホームページより)
「先週末にネットに投稿されました、当社店舗における迷惑行為につきまして、当該店舗の商品につきましては、すぐにすべてを入れ替えるとともに、備品につきましても、これまで通り、お客様が入れ替わるたびに交換し、消毒を行っています。尚、実行者についてはすでに特定しており、地元警察に相談しながら対応を進めてまいります。多くのお客さまにご利用いただく飲食店として、許される行為ではなく、厳正な対応をしていく予定です」
■『ケンタッキー・フライド・チキン』での“バイトテロ”
迷惑動画は『ケンタッキー・フライド・チキン』でも…。男性が丸い形のものを、まるでフリスビーのように投げている動画がSNSで拡散されました。
これは『ケンタッキー・フライド・チキン』で販売されている『ツイスター』の具材を包んでいる生地の部分でした。
厨房で商品を投げていた迷惑動画について、『ケンタッキー・フライド・チキン』の広報は、「動画につきましては、KFC店舗で撮影されたものであることを確認しております。撮影時期などの詳細について確認を進めておりますが、過去に撮影されたものが投稿された可能性もあると認識しております。こうした行為は決して容認できるものではなく、再発防止に向けて、従業員への指導・教育を徹底してまいります」としています。
動画が撮影されたのは、1年半~2年ほど前で、それが最近SNSに投稿され、拡散したものと見られています。当該のアルバイト従業員はすでに退職しているということです。
■全国展開のラーメン店では卵で“キャッチボール”
全国に展開するラーメンチェーン『魁力屋(かいりきや)』でも、厨房内でアルバイト従業員が卵をキャッチボールのように、何度も投げ合う様子が撮影され、SNSで拡散されていました。
(『魁力屋』ホームページより)
「お客様が退店された店内の厨房において、廃棄間際の食材を不衛生に取り扱う不適切な行為を行い、その様子を撮影した動画をSNS上に投稿した事実が確認されました。動画内で不衛生に取り扱われた食材については、撮影後その場で廃棄しており、お客様に提供された事実は一切ないことを確認しております」
『魁力屋』は当該のアルバイト従業員については、懲戒解雇の処分を下し、損害賠償請求なども準備していることを明らかにしています。
■なぜ迷惑動画はなくならない?SNSで拡散する理由
なぜ、これだけ迷惑動画が続くのか、若者文化を研究しているニッセイ基礎研究所・廣瀬涼研究員によると、「投稿しなければ迷惑行為を行っていいわけではないが、迷惑行為のほとんどは内輪ネタのために行われるもの。悪ふざけの延長にSNSがあり、大衆の目に触れるかもしれないという想定をしていない」ということです。
拡散する理由は2つあり、「面白い動画がある」と内輪ネタを外に示したい人物が漏洩させ、拡散するパターンと、迷惑行為を問題視して、社会的制裁を加えるために外に拡散させるパターンがあるということです。
Q.損害賠償請求される場合もありますよね?
(嵩原安三郎弁護士)
「これで売り上げが下がったりするわけですから、業務妨害罪、不法行為として損害賠償請求できます。未成年の場合、本人に資力はないので身元保証をとって、親に請求するパターンもあります」
(「情報ライブミヤネ屋」2025年10月17日放送)


