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1都12県への“まん延防止”適用が決定

【独自解説】1都12県への“まん延防止”決定 元厚労省医系技官・感染症疫学のスペシャリストが提言 「制限するならリアルなデータに基づいた根拠を!」

オミクロン株が猛威を振い、感染者も第5波のピークを超え急増しています。政府は東京など1都12県について“まん延防止”措置を適用。岸田総理は「第1に医療体制がしっかり稼働するよう各自治体が準備を進めること、第2にメリハリのついた対策で感染者の増加の抑制が必要だ」と話しています。また分科会の尾身会長は、「人流抑制ではなく、人数制限がキーワード、ステイホームは必要ない」と語りました。
これらに関して、元厚労省医系技官で感染症疫学のスペシャリストである木村もりよ医師が解説します。

1都12県への“まん延防止”適用が決定

Q.1都12県に“まん延防止”が適用され、飲食店に“時短”や“お酒提供の制限”を求めることになりそうですが、どう思われますか?

(木村医師)
「そもそも、会食を短くするとか、人との接触を少なくするというのは、医療の崩壊を防ぐという目的で突き付けられたことなんですが、その医療供給体制に何ら改善がない中で、結局人数制限しかないというところは、私は非常に違和感を覚えます。また、新型コロナウイルスも変わってきているので、まん延防止法のような特別扱いを改めるべきだと思います。」

Q.以前、飲食店やプロスポーツで、どれくらい感染者が出るのかなど実証実験をやりましたが、データはどうなっているのでしょうか?

(木村医師)
「活用していないと思います。実証実験もですが、私たちが欲しいのは営業時間が8時と9時でどれくらい感染者数が変わるのか、そして重症者がどれくらい少なくなったのか、そもそもこの“まん延防止法”や“緊急事態宣言”がどの程度医療ひっ迫に対して効果があったのか。日本は欧米に比べて感染者数や死者数が少ない国なのですが、その原因もはっきりさせていない。そんな中でまた同じように飲食店だけに制限をかけて済むのか、誰も意見を言わない。分科会は役割を果たしてないと思います。」

木村もりよ医師の提言

Q.オミクロン株は今までと違うのに、同じような対策では、医療ひっ迫などが起こりませんか?

(木村医師)
「医療従事者が今までと同じ“濃厚接触者”という概念ですべて働けなくなると、重症化した患者を対応する人がいなくなります。また、オミクロン株はデルタ株と特性が違うので、今のように2類相当として扱っていると、1人の患者に対しての医療従事者の数がものすごく多くなってしまいます。当然医療従事者の数は変わらないので、患者数が増えると医療現場の負担が非常に大きくなり、医療ひっ迫が起こってしまいます。」

 木村医師は、オミクロン株を甘く見ているのではないが、大前提として、高齢者や基礎疾患のある人など重症化リスクのある患者をすぐ治療できるような体制を維持しないといけないし、新型コロナ以外の重い疾病で緊急の治療や手術などが必要な患者もいるので、そのバランスを見直し、“まん延防止法”だけでなく他の様々な規制も現状に合うよう改正すべきだとしています。

(情報ライブ ミヤネ屋 2022年1月19日放送)

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