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【ナゼ】「断腸の思い…」全国でサクラの木の伐採相次ぐ 原因は『クビアカツヤカミキリ』?専門家警鐘「爆発的に増える可能性」
2026年3月15日 UP
花見シーズンを前に、全国のサクラの名所が危機にひんしています。特定外来生物の『クビアカツヤカミキリ』の幼虫が、サクラの木を内部から食い荒らし、倒木の危険があるとして、伐採が相次いでいるのです。専門家は今後、爆発的に増える可能性もあると指摘していて、各自治体では、サクラを守るための対策が行われています。
■穴だらけで“倒木の危機”…全国でサクラの木が続々と伐採
東京都江東区にある『辰巳の森 緑道公園』は、春になると約220本のサクラが咲き誇り、毎年、『さくらまつり』が行われる桜の名所です。しかし2026年は、花見シーズンを目前にして、20本のサクラの木を伐採予定だといいます。
また、群馬県桐生市では、市内の小中学校で117本のサクラを伐採予定。さらにサクラの名所として有名な奈良県の吉野山でも、2月に入り、サクラの伐採を行ったといいます。
一体なぜ、各地でサクラの伐採が相次いでいるのでしょうか?
東京都江東区『辰巳の森 緑道公園』の桜並木には、ところどころにカラーコーンが立てられていて、『サクラ伐採のお知らせ』と書かれた紙が貼られています。
伐採されることが決まっている桜を見てみると、幹のところどころに、工具でくりぬいたような穴がありました。その原因は―。
カミキリムシの一種『クビアカツヤカミキリ』です。中国やベトナムなどに生息し、本来、日本にはいない特定外来生物で、悪さをするのは、その幼虫だといいます。
(東京都 港湾局海上公園課・大久保貴子課長)
「木に卵を産み付けて、そこで幼虫が育って、木の中を食べてしまう」
サクラ・ウメ・モモなどの樹木を養分とする『クビアカツヤカミキリ』の幼虫。その食欲はすさまじく、木を中から食い荒らしてしまいます。被害が深刻な木は、倒木の恐れがあることから、『辰巳の森 緑道公園』では、伐採を決定。2月中に伐採し、新しい桜に植え替える予定だといいます。
(東京都 港湾局海上公園課・大久保貴子課長)
「暖かくなると、『クビアカツヤカミキリ』は活動期に入ってしまうので、活動が活発化する前に、被害の大きな木を切っておくべきです」
『クビアカツヤカミキリ』の被害は、各地で起こっています。日本では2012年に愛知県で初めて確認され、現在は関東や関西を中心に、16都府県にまで広がっているといいます。
『クビアカツヤカミキリ』の繁殖力について、日本樹木医会の小林明理事は、
(日本樹木医会・小林明理事)
「1匹のメスが、数十から数百の卵を産み付けると言われていて、非常に繁殖力が強いです。多いときは1000個に及ぶということもあります」
群馬県では、2017年度の調査で、約700本だった『クビアカツヤカミキリ』の被害が、2026度は約1万4000本と20倍に。桐生市では来年度、市内の小中学校にある桜のうち、117本を伐採するといいます。桐生市の教育委員会担当者は、「被害があった木は、枝が落ちてくる危険がある。子どもたちの安全を守るため、伐採はやむを得ず、断腸の思いがある」と話しています。
また、桜の名所として知られる、世界遺産の奈良県吉野山では、2025年10月、国立公園として全国初の被害を確認。2月中旬にサクラ3本が伐採されました。
■「『クビアカ』にとって、日本は理想郷」今後、爆発的に増える可能性も…
日本樹木医会・小林明理事は、5月下旬ごろから、成虫が出る前に伐採・粉砕・幼虫を殺すのが効果的だとして、「『クビアカツヤカミキリ』にとって、日本は理想郷。確実に少しずつ生息地を広げているとみられ、今後、爆発的に増える可能性がある。根絶は困難で、駆除を続けるしかない」と話しています。
もし『クビアカツヤカミキリ』を発見した場合、自治体や環境事務所に連絡してください。また、殺虫剤を持っている場合は、かけたあとに踏み潰してください。飼育・販売・野に放つなどの行為は、『外来生物法』により禁止されています。違反すると、個人の場合、最高で3年以下の拘禁刑、もしくは300万円以下の罰金となっています。
各自治体では対策も行っていて、栃木県小山(おやま)市では、“クビアカツヤカミキリ防除奨励金”を設け、市内で捕殺した成虫1匹につき、捕殺確認証1枚を交付し、10枚で500円を交付しているということです。
大阪府では2025年に“サクラを守れ!クビアカツヤカミキリ『夏の陣』”という、被害の低減を図るため、成虫発生期間内に捕獲数を競うイベントを開催しました。捕獲上位者は1万円のギフト券や、大阪の特産品などがもらえたということです。
(「情報ライブミヤネ屋」2026年2月27日放送)


