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【警戒】人里に出没、ハンターも襲撃…各地でクマ被害続出 専門家が指摘するこれまでになかった“ある変化”とは
2026年5月22日 UP
今、各地で続出しているクマの出没。人的被害も相次ぎ、過去最も早く警報が発表されるなど、異例の事態となっています。専門家によると、クマの生態が、私たちが考えているものと大きく変わってきているといいます。一体何が起こっているのでしょうか?
宮城県では住宅に囲まれた田んぼの真ん中を、体長約1メートルのクマが疾走している姿が撮影されました。4月、宮城県内ではクマの目撃情報が116件と2025年の4倍以上に増えたといいます。環境省によると、大量出没した年の次の春は出没が多い傾向が見られるということです。
青森、秋田、岩手、宮城、山形には、ツキノワグマの出没に関する警報が発表されていて、いずれも過去最も早くなっています。
■富山では犬の散歩中に…北海道ではハンターも襲われる事態に
警戒度が最高レベルになる中、既に人的被害も複数報告されています。
4月29日には富山市に住む45歳の女性が犬の散歩をしていたところ、用水路から出てきたクマに襲われる被害がありました。警察によると、女性は顔や頭などを引っかかれ、大けがをしたとのことです。
(襲われた女性の夫)
「すぐに病院行って、『手術します』と言われました。今はICUに入ってます。傷も深くないと言ってたけれど、やっぱり引っかかれてるから2週間ぐらいは入院です」
一命をとりとめた女性の窮地を救ったのは、一緒に散歩をしていた愛犬のムサシでした。
(襲われた女性の夫)
「『ほえてくれたから、逃げた』と(妻が)言っていた」
襲撃の翌日、緊急銃猟が行われクマは駆除されました。女性を襲ったのは体長約1.5メートル、体重は推定110キロのオスの成獣だったといいます。
北海道では、猟友会に所属するハンターが襲われる事態も起きています。猟友会は当時、島牧村の山中で冬眠明けのクマを人里から遠ざける春季管理捕獲の活動中でした。猟友会の5人はヒグマを発見し、発砲したところ弾は命中しましたが、斜面を転がり落ちてきたクマに襲われたといいます。
(同行していたハンター 花田雄二さん)
「こういう感じで防御しているのが見えた。その上に(クマが)かぶさっている状態。中に人いるので撃つこともできないですよね」
クマは駆除されましたが、襲われた69歳の男性ハンターは頭や顔から出血するけがをしました。クマは体長約2メートル、体重は300キロにも迫る個体だったということです。
4月21日には、岩手県でクマに襲われた女性が遺体で発見されました。クマによる2026年で初めての死者で、女性の捜索に当たっていた警察官も大けがをしています。
また、東京都内でも複数の目撃情報が出ています。東京都ツキノワグマ目撃等情報マップによると、多摩地域で2026年1月から5月7日時点で17件目撃されていて、観光客も多い高尾山周辺でも目撃情報が上がっています。
■クマに起きているこれまでになかった変化
人の生活圏での目撃が急増しているクマ。4月27日に北海道苫前町で撮影されたクマについて、ベテランハンターには驚いたことがあったといいます。
(苫前町猟友会の会長)
「太さが全然違っていた。クマ自体で300キロを超えるっていうのは、かなり大型なんですよ。冬眠明けで肉付きがこんなにいいクマは本当に珍しい、びっくり」
冬眠明けとみられますが、体重は330キロもあったと話しました。
実は今、これまでにはなかったある変化がクマに起きていると、クマの生態に詳しい専門家はいいます。
(クマの生態に詳しい岩手大学農学部・山内貴義准教授)
「2025年までは子グマがほとんどでしたが、体が大きくなっている。人里にかなり慣れてしまっている個体なので、まず山ではなくて里で餌を探すようになっています」
今年のクマの特徴として、『冬眠明けが早いこと』と、『冬眠明けなのに体が大きいこと』が挙げられるということです。
Q.2026年のクマはなぜ冬眠明けにもかかわらず巨大化しているのでしょうか?
(山内准教授)
「冬眠後は、基本的にはがりがりに痩せてると思います。冬眠してる間は、何も食べたり飲んだりしないので、2割から3割、場合によっては4割ぐらい体重が減っていて、かなり痩せた状態のはずなんです。ただ、そうじゃない個体が2026年、結構見られているので、おそらく冬眠明けしたあとに、人里で保管されていた果物や家畜の餌など栄養価の高いものを集中的に食べたのではないかと思います」
Q.一回人里に出てくると覚えてしまって、当たり前になってしまうのでしょうか?
(山内准教授)
「昨年の秋に大量に人里や街に出てきた個体は、エサがなくて街中で探して柿の実などを食べていました。今出てきている個体は秋に人里に出たのを学習して、気軽に、安易に出てきてしまっていると言えると思います」
また、山ではなく、海の近くにも出没するようになっている理由として、山内准教授は「川の周りが隠れ場になって動物の移動経路になっている。クマは森や川をつたって街中に出たが、奥深くまで入ってしまい出られなくなってしまった。人や車が多くて帰りたくても帰りにくい状況になっている」と話します。
クマと遭遇した時の対処法は山内准教授によると、「遠くだったら落ち着いて、その場から立ち去る。近くだったら、背中を見せずに後ろに下がる。本当に近い場合は、両腕で顔と頭を守ってうつ伏せになることだ」ということです。
また、これからハイキングやキャンプなど、山に行く人が増える中、クマも餌を探して行動範囲を広げるので、非常に危険度は高まるといいます。クマが近付いてこないように、鈴やラジオの携帯のほか、撃退のスプレーも事前に準備しておくべきだということです。
(読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」2026年5月7日放送)


