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武田修宏さんが、勝利のポイントを徹底解説

【独自解説】サッカーW杯・運命のスペイン戦 “無敵艦隊”の弱点は「セットプレー」武田修宏さんが日本勝利の秘訣を徹底解説

 熱戦が繰り広げられている、サッカーワールドカップ・カタール大会。12月2日、日本代表はグループリーグ突破をかけ、運命のスペイン戦を迎えます。サッカー元日本代表・武田修宏さんが、“無敵艦隊”スペイン代表に勝つためのポイントを徹底解説します。

グループリーグ突破の条件

 日本は、12月2日に行われるスペイン戦に勝てば無条件で決勝トーナメント進出が決まり、負ければグループリーグ敗退となります。引き分けた場合は、ドイツvs.コスタリカ戦の結果次第となり、ドイツが引き分けだった場合は決勝進出となりますが、ドイツが2点差以上で勝利なら敗退してしまいます。

“無敵艦隊”スペイン代表 (写真:ゲッティ)

 対する“無敵艦隊”スペインは、FIFAランキング7位。ワールドカップには通算16回出場していて、12大会連続出場の経験もあります。最高成績は2010年の優勝で、日本は2001年に1敗しています。武田さんは「スペインはグループでボールを繋いで攻撃するスタイル。日本にとっては、実は読みやすい相手」だと言います。

Q.日本にとってスペインは、読みやすい相手なのですか?
(武田修宏さん)
「Jリーグのスペイン人の監督やスタッフに話を聞いたり、試合を見たところ、スペインというのは、ボールを保持してしっかり繋ぎながら攻めていってみんなで守る、というふうにグループでやるので、ある程度の形やパターンが決まっているんです。南米やアフリカのような“身体能力”や“意外性”というより、“形”で来るので、日本としては対応しやすいと思います」

Q.ボール支配率でいうと、スペインに持っていかれますか?
(武田さん)
「日本との試合では、60%対40%とか70%対30%で向こうに支配されながら、日本が戦うことになります」

Q.我慢することが大事になりますね?
(武田さん)
「もちろん、そうですね。日本人の良さは機動性だったり、戦術の理解力が高いことですから、そういう日本人の良さを十分出すことが大切だと思います」

 アメリカの大手ニュースサイト『スポーティング・ニュース』は、スペインのキャプテンで中盤の要・ブスケツ選手がドイツ戦でイエローカードを提示されたことや、歴代最年少ゴールを生み出したガビ選手が前日練習から復帰しているもののまだ本調子ではないと言われていること、そしてスペインの至宝・ペドリ選手がドイツ戦にフル出場していたことなどを理由に、「ブスケツがイエローカードをもらっているため、中盤に変化が生じるだろう。さらに、ペドリとガビが休養し、代わりにコケとソレが出場する可能性もある」と、スペインの主力選手温存の可能性を報じています。

Q.主力選手3人の温存というのは、どのような影響があるのでしょうか?
(武田さん)
「スペインの選手というのは、4・3・3のシステムで、誰が出ても同じ形でやるし、プレミアリーグやフランスリーグのトップでやっている中心選手がサブにいますから、さほど変わらないです。強いです」

武田さんが選ぶ「キーパーソン」 (写真:JFA/アフロ)

 武田さんは、スペイン戦のキーパーソンとして、4人の選手に期待しています。まずはスピード勝負の前田大然選手、ドリブル突破が得意な三笘薫選手、柴崎岳選手のスルーパス、そして久保建英選手の決定力にも注目ということです。

Q.前田選手にはどんな活躍を期待したいですか?
(武田さん)
「スペインはディフェンスラインからしっかり繋いでくるので、前からプレスする。そして、彼の裏のスピードです」

Q.三笘選手はスタメン論も出ていますが、どうでしょう?
(武田さん)
「最初から出るより、後半から出た方がいいと思います。90分の中で勝てばいいと思いますから、後半の疲れてきたときに、サイドで、スピードで勝負。後半は相手にとって、より嫌だと思うので」

勝利のポイントは?

 武田さんは、スペインの弱点は、①前からのプレス、②ディフェンス裏へのパス、③セットプレー、としていて、相手が疲れてきて点が入りやすくなる「後半20分」が勝負だと言います。

(武田さん)
「スペインは繋ぐサッカーなので、前からのプレスするのと、やはりディフェンス裏へのパス。そして、特にセットプレーです。解説者も言っていないのですが、9月のスペイン対スイスの試合で、スペインは2点取られて負けています。そのときはセットプレー2発でした。ドイツ対スペインの試合のときは、セットプレーからは入らなかったのですが、結構マークが緩いんです。こういった試合で大事なのはセットプレーで、後半は疲れてくるので、セットプレーがスペインの弱点ではないかと思います」

Q.後半20分が勝負なのですか?
(武田さん)
「はい。この90分の中で、今回の大会も残り20分で色んなドラマがあったり、得点が入っているので。いろんな選手がいる中で、誰を使うかっていうこともありますし、最後の最後まで多分、この勝負というのは分からないです。ただ、日本は技術ももちろんありますが、『勝ちたい』という強いメンタリティーがある。最後はその気持ちで勝つのかなと。団結力で」

Q.前半が0対0でも期待できるということですか?
(武田さん)
「吉田選手のインタビューでも、『前半をとにかく抑えて』と言っていましたので、戦術はあると思います」

Q.ずばり、結果予想は?
(武田さん)
「大変な試合になると思いますが、1対0で日本が勝って欲しいと思います」

(「情報ライブミヤネ屋」 2022年12月1日放送)

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