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【異変】人口1万人以下の村に外国人客が殺到 “第二のニセコ”長野・白馬村は今「土地・建物込み2棟で4億円」⁉インバウンドバブルの光と影
2026年1月20日 UP
世界中から観光客が押し寄せる長野・白馬村は今、インバウンドバブルに沸いています。不動産の価値も年々上昇する一方で、地元住民からは困惑の声も…。観光需要と住民生活、共存するすべはあるか―白馬村の現状を取材しました。
■年末年始の予約が4月に満室⁉土地価格も上昇し空前のバブル状態
長野・白馬村は今、人口9751人(2026年1月1日現在)に対し観光客数=約271万人(2024年/前年比約33万人増)、外国人宿泊客=約45万人(2024年/前年比約20万人増)と、外国人が殺到しています。
これまで外国人に人気のスキー場といえば北海道のニセコで、インバウンドによるバブルに沸いていました。白馬も“第二のニセコ”とも呼ばれるほど外国人に大人気で、宿泊客は年々右肩上がりで増え続け、コロナが明けて以降一気に急増しました。
『白馬パノラマホテル』白川貴衣さんは「宿泊客のほぼ100%は外国人で、12月頭から3月後半までほぼ満室」と話していて、特に年末年始の予約は4月には埋まってしまうほどの人気ぶりです。このホテルでは外国人宿泊客に対応するため、スタッフの約半数が外国人です。
また、ホテルやマンションが次々と建設され、土地や建物の価格が高騰しています。国税庁HPによると、2025年分『路線価(土地の相続税を計算する際の基準となる)』は上昇率32.4%で、2年連続全国1位に。1㎡当たり4万9000円(前年比1万2000円増)となりました。
『さくら不動産』有井美彩さんは、「要因としては、外国人に限らず投資家からの投資が相次いでいる。例えば人気(エリア)の別荘は、土地・建物込みで、2棟で4億円という物件もある。今まで、なかなか値が付きにくかったようなエリア・条件の場所でも、売れるようになってきている」と話していました。
■迷惑行為に固定資産税上昇…インバウンドバブルの光と影
一方、観光客が増加したことで、迷惑行為も目立つようになりました。客の9割強が外国人だというカラオケバーの店員は、「ケンカなどがあった時に、私たち日本人だと止められない。危ない面も増えてきているとは思う」と話していました。こうした事態に対し、白馬村では2025年12月、現行のマナー条例を改正しました。2026年7月からは、迷惑行為に罰金を科すことを決めています。
また、急激な地価の高騰などに対し、一部の住民からは戸惑いの声もあがっています。創業60年以上の土産物店『おじさんの店』店主・倉科光男さんは、「土地・建物が高い値段で売れると、隣の土地の固定資産税が上がる。それが相続のときに相続人に来る。最終的には売らなければいけない将来が見えるので心配。地域のコミュニティーが、どんどん壊れている。ここ1~2年で近所の20軒のうち7軒が白馬から出て行った」と話していました。
2025年12月、政府は「不動産登記の国籍登録を義務付け、2026年4月から措置の実施を目指す」と発表しました。企業などの法人は、『防衛施設の周辺・国境の離島などの重要土地』『森林などの大規模な土地取引』の際には、代表者の国籍に加え役員や株式の過半数を外国人が占める場合、その国籍の登録を義務化。海外居住者は、不動産を取得する際、目的にかかわらず全てのケースで報告を義務化となっています。
Q.これだけで十分でしょうか?
(元ユニクロ最年少執行役員・神保拓也氏)
「白馬は“第二のニセコ”と言われていますが、“ニセコドリーム”ならぬ“白馬ドリーム”を目指して、外国人投資家が白馬の土地に手を入れているという話をよく聞きます。問題なのは、夢を見られるのが外国人であり、その場に住んでいる日本人が逆に夢を追われて出ていかなければいけないという話になっているので、このアプローチだけでその流れを止めることは難しい気がします」
(「情報ライブ ミヤネ屋」2025年1月13日放送)


