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鈴木エイト氏と山上徹也被告

【独占直撃】安倍氏銃撃の9日前、山上被告から鈴木エイト氏にDMが!「従前からエイトさんの記事は読んでいます」エイト氏が明かすやり取りの全貌と今後の懸念

 安倍晋三元首相銃撃事件を巡り、殺人などの罪で起訴されている山上徹也被告。12日には奈良地裁で公判前整理手続きが予定されていて、本人も出席の意向を示していましたが、地裁で“危険物”が見つかったため中止となりました。こうした中、旧統一教会の取材を続けるジャーナリスト・鈴木エイト氏にも新たな動きが。実は取材の過程で、銃撃事件の9日前に山上被告からツイッターのDM(ダイレクトメッセージ)が送られていたことがわかったのです。一体、何があったのでしょうか?鈴木エイト氏に、「ミヤネ屋」プロデューサーが聞きました。

―山上被告とは、定期的に会えているのですか?
(鈴木エイト氏)
「本人とは一切会えていないです。あくまで、山上被告の弁護人を介して手紙を渡してもらったり、質問を間接的に聞いてもらっている形です。弁護人と最初にお会いしたのが11月で、ここまで4~5回会いました。最初に会ったとき、私が2022年に出した『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』の本を拘置所に差し入れてもらおうと思って渡したのですが、山上徹也被告はすでに自分で買っていたようでした。弁護人とは、事件そのものや裁判に影響するもの以外の部分では、やり取りできています。ただ、事件の核心とか、そういうところは裁判に予断を与えたくないということで、僕もあまり聞かないし、弁護人も話しません」

―山上被告と事件前にメッセージのやり取りがあったということですが、いつわかったのですか?
(鈴木氏)
「1月に弁護人の元を訪ねた際、『そういえば山上被告がエイトさんに対し、事件の前にメッセージを送ったけど、返事がなかったと言っていましたよ』と言われました。当時、全く予期してなかったので、ものすごいショックを受けてしまいました。かなり落ち込みましたね。『もしかしたら、事件を止められたのでは』と考えたのです。そのときの落ち込み方を弁護人も見ていて、一週間後ぐらいに再び連絡を頂きました。その間に山上被告に接見したようで、メッセージの内容をある程度教えてもらいました。そのときに聞いたのは、『7月10日(事件の翌々日)に、旧統一教会の埼玉県浦和教会が埼玉県内のホールで大規模な教団イベントをやるようだが、そこにどのようなゲストが来るかわかりますか?』という内容のメッセージを山上被告が送り、私からは『調べておきます』みたいな返事があったということです。事件に関わることではなかったので、ひとまず安堵しました。その上で、『翌月までに詳しい内容を聞いておいてもらえないか』と依頼しました」

―結局、メッセージはどのような内容だったのですか?
(鈴木氏)
「内容については、5月に小学館から出した本に全部書いています。山上被告は、まず『従前から鈴木エイトさんの記事は読んでいます』『やや日刊カルト新聞を従前からチェックしています』ということを書いた上で、『7月10日のイベントに誰が来るかご存知ですか?』という質問をしました。それに対し僕は、『7月10日だと参院選の投開票日なので、政治家じゃないかもしれないですね』『前の月に(旧統一教会の)当時実権を握っていたNo.2が日本に来ていたので、何か祝福合同結婚式とかそういう関係かもしれません、調べておきます』と返していたということです。それに対し、山上被告は『ありがとうございます』と返したそうです。山上被告のツイッターアカウントが凍結されていたので、自分で内容は把握できなかったのですが、2022年6月29日に、彼のアカウントからメッセージが2件来ていたことは確認できました。やり取りは、それだけでした。彼が僕の記事を全部読んでいたということは、彼が時系列に沿って、きちんと安倍晋三元首相と統一教会の関係を正確に追っていたということです。2021年9月に、安倍晋三元首相が統一教会の関連団体にビデオメッセージを送ったことが、事件の引き金になったんじゃないかと言われているんですけど、その前から、彼は正確に安倍晋三元首相と教団の関係を捉えていたことになる。その根拠が、僕の記事だったということになります。そういう意味でも、『自分の記事の確度が、より一層問われるな』と。また、僕を逆恨みする人が大勢出てくることも考えられます。身の危険は更に増してきていると感じます」

―山上被告は、決して起こしてはいけない事件を起こしました。テロリストを英雄視してはいけない中、山上被告の動機にどのように向き合いますか?
(鈴木氏)
「犯罪者の望むこと・言い分を報じたことによって模倣犯を呼ぶとか、結局事件を起こせば取り上げてもらえるんだみたいな、『そういう流れになるのは、まずい』という人がいて、当然そのロジックは一理あります。一方、なぜそういう事件が起こったのかという背景をちゃんと分析して、再発防止に繋げない限りは、また同じような事件が起こってしまうのではないか。今回も、ちゃんとした検証が全くされないまま、特に政治家と統一教会の関係性については全く検証がされないまま、なし崩しにされようとしている。なぜ安倍晋三という人間が狙われたのか、という検証をしない限り、また同じようなことが起こってしまう可能性があるんですよね。なので、当然山上被告の起こした事件は、ちゃんと適正な裁判を受けて量刑が決まっていくべき。その上で、彼がなぜああいう事件を起こしたのか、こういう事件に至るまで止められなかったのか、社会の側はどうすべきだったのかということも同時に検証して、ちゃんとそれを提示した上で判断すれば良いと思います」

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読売テレビニュースのYouTubeチャンネル「ミヤネ屋Pが全部聞く」では、鈴木エイト氏に、山上被告に関する取材の最新情報、山上被告からのメッセージの内容やそれに関する考察を独占インタビューしています。

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