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　プリンセス―優雅で麗しい言葉の響きとは裏腹に、決して甘いものではない彼女たちのリアルな生活。将来、女王の座に就くヨーロッパ王室の若きプリンセスたちが今、試練に直面しています。スペイン王室がショッピングセンターを告発？渦中のハーバード大学大学院に通うベルギー王女の未来は？弁護士・野村修也氏＆デーブ・スペクターさんのダブル解説です。

■“盗撮”巡りスペイン王室が訴訟へ…美しすぎるレオノール王女の悩み

　情熱の国・スペインのレオノール王女(19)は、フェリペ国王の長女で王位継承順位1位。母・レティシア王妃とともに、“美しすぎる母娘”と謳われています。

　語学が堪能で、スペイン語以外にもアラビア語・英語・フランス語、さらにはスペインのあらゆる地方の言語も流暢に話すという、まさに才色兼備。

　そんなレオノール王女は、即位後にはスペイン軍の最高司令官となるため、3年間で陸・海・空の軍事訓練に参加しなければなりません。2023年8月に陸軍士官学校に入学し、2024年7月、1年間の陸軍訓練を終えて卒業しました。

　その後、初めて単独で外国を公式訪問すると、卒業1か月後には海軍士官学校に入学。その一環で、2025年1月からは約半年間に及ぶ航海訓練に出ています。

　一方、この航海訓練中、王女を巡って裁判沙汰となる事態が発生しました。2025年3月、チリに寄港した際に仲間とショッピングセンターに行き、リラックスした姿で楽しんでいたレオノール王女ですが、この一連の写真が流出。プライベートを盗撮されたとして、スペイン王室は「絶対に容認できない。データ保護法に違反している」と訴訟に動きだしました。

　「防犯カメラ映像を切り取ったものを管理者が提供していた」として告発されたのは、チリのショッピングセンター。チリ検察当局は、被害者の同意を得ずに私的な画像を撮影・拡散した件に関する捜査を開始しました。ただ、「ショッピングセンターは公共スペースであることを考えると､違法性はない」としています。

Q.日本では、有名人や皇族が映る防犯カメラの映像を勝手に出したら、どうなりますか？
(弁護士・野村修也氏)
「ダメです。データ保護法とは、日本でいうと『個人情報保護法』です。しかも、スペインのデータ保護法はEU各国共通のものになっていて、域外適用といって、他の国でも違法行為があった時には、その法律に基づいて処罰できるような仕組みになっています。今回、チリとしては『自分の国は悪くない』と言っているんだと思いますが、スペイン側から見れば捜査の対象になり得ると思います」

Q.ショッピングセンターの敷地内は、公共スペースといえるんですか？
(野村弁護士)
「いえないです。公共スペースだとしても、撮った映像の利用については厳格に規制が及んでいて、防犯などの目的でしか使ってはいけないことになっています。“提供した”ということは、有償で売った可能性もあります」

■ハーバード大・大学院に留学中　ベルギー・エリザベート王女に課せられた試練

　ベルギー・フィリップ国王の第1子・エリザベート王女(23)は、王位継承順位1位。愛子さまとは同い年で、皇室とベルギー王室は長年、家族ぐるみの交流を続けています。

　カラフルな洋服に身を包み、“ファッションアイコン”としても国民から高い人気を誇るエリザベート王女ですが、18歳のときには王室士官学校で過酷な訓練を受けていました。将来、女王となった場合ベルギー軍の最高指揮権を持つため、一般の入隊者に交じってフィジカルトレーニングや、顔にメークをして身を隠す偽装訓練まで、こうした軍事訓練は必須です。

　同時に、女王としての知性を身につけるため、2021年に英・オックスフォード大学へ進学し、2024年7月に卒業。その後、アメリカの名門・ハーバード大学大学院に留学し、現在は公共政策学を学んでいます。

　しかし2025年5月､米・トランプ政権が、ハーバード大学に留学生を受け入れるための資格を取り消すと通知。さらに、エリザベート王女のように現在通っている留学生についても､転校しなければ在留資格を失うとして、動揺が広がっています。

　ベルギー王室は今後の展開を見守る構えで、「現在、本件を分析中であり、情勢が落ち着くのを見極めている」としています。そんな中、トランプ大統領は2025年6月20日、「ハーバード大学と連携して、1週間ほどで合意の発表をできる可能性が高い」とSNSで発表しました。

(デーブ・スペクターさん)
「これは裁判所が覆したので、トランプがやりたいようにできなくなったと思います。もし在留資格を失ったら、違う大学に行くタイミングもないので、本当に大変だと思います」

　また、2025年6月18日、65歳の父・フィリップ国王が誕生日に際したインタビューで、「国王を退位しても、引退するわけではない」と、今後、生前退位し、王位をエリザベート王女に譲る可能性について言及。「私は、今後もベルギーのために働き続ける所存。娘には若き日々を楽しみ、自らを成長させ、世界を見聞きする時間を与えなければならないと考えている」と、娘を全力支援することを表明しました。

Q.継承順位1位になると、将来は軍の最高司令官にならなければいけないので、軍隊に入って訓練するんですね？
(デーブさん)
「責任感を植えつけて、日頃から贅沢な生活をしているから、せめてこういう時期は国に尽くすことも大切で、本格的な訓練をします。欧州では、女性が君主の地位を継承できるようになっています」

(「情報ライブ ミヤネ屋」2025年6月24日放送)