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好感度“過去最高”のワケは?

【独自解説】“セカコイ”“スラダン”が大ヒット!日本の好感度が過去最高に!? 「不買運動」から一転、今、韓国で日本が人気なワケ

 戦後“最悪”とまで言われていた日韓関係ですが、最新の世論調査で韓国の「日本に対する好感度」が過去最高となりました。さらに今、韓国では日本の映画が歴史的大ヒットしています。その背景には何があるのでしょうか?韓国の芸能ウォッチャー、ヒョンギ氏が解説します。

“造語”まで飛び出す、空前の「邦画」ブーム

日本に好感が持てると答えた人の割合が“過去最高”に

 2月18日に「新聞通信調査会」が発表した、韓国国民約1000人に行ったアンケートでは、『韓国の日本に対する好感度』が過去最高を記録しました。調査会社の担当者は「尹政権が日韓関係の修復を目指しているからでは」としていて、韓国情勢に詳しい李相哲氏は「経済や賃金などが日本に追いつき、態度が素直になった。さらにSNSなどで日本の情報を確認できるようになったからでは」と話しています。

韓国大使館 初めて「君が代」演奏

 2月16日に在韓日本大使館はソウル市内のホテルで、4年3か月ぶりに天皇陛下の誕生日を祝う行事を開催しました。その際、初めて日本の国歌「君が代」が演奏されたということです。大使館関係者は「“コロナ禍”を考慮し、開催を控えていた。長期間空いた今回の行事で『君が代』を流すことが、話し合って決められた」としています。

韓国芸能ウォッチャー ヒョンギ氏

Q.これまでは日本大使館が気を使って「君が代」を流さなかったのでしょうか?
(韓国芸能ウォッチャー ヒョンギ氏)
「そうですね。文政権の時は韓国全体の雰囲気が反日になっていたので、気を使っているところがあったのではないかと思います」

韓国で“セカコイ”ブーム

 また、韓国では今、日本映画「今夜、世界からこの恋が消えても」が大ヒットしています。2022年11月30日から上映中で、観客動員数は約109万人(2月23日時点)を記録していて、アニメ映画以外で日本映画の観客動員数100万人超えは21年ぶりだということです。このヒットを受け、主演の道枝駿佑さん(なにわ男子)が韓国で舞台挨拶を行いました。ファンの間では、「道枝駿佑」と「ミチゲッタ(韓国語で“熱狂して、おかしくなりそう”の意)」を足して、「ミチゲッタシュンスケ(狂ってしまうほど好き)」という、新しい言葉が生れているということです。

Q.日本の実写映画がヒットして新しい言葉まで生まれている、というのはすごいですね。
(ヒョンギ氏)
「もともと韓国の若者は日本文化が好きなんです。韓国の文化と近いですし、食べ物なども好きなのですが、やはり文政権の時には、そういう雰囲気にならなかった。マスコミやメディアで毎日良くない報道ばかりしていたのですが、尹政権になってからは、メディアも前向きな日韓関係を報道していて、反日ムードが弱くなり、“好きなモノは好き”と言えるようになってきたと思います。今、なにわ男子は韓国でライブをやるべきです。チケットはすぐ売り切れになると思います」

人気爆発“スラダン”

 さらに、1月4日から上映中のアニメ映画「THE FIRST SLAM DUNK」は、累計観客数約364万人、興行収入は約374億ウォン(約37億円)とされ、「聯合ニュース」(2月16日)の報道では、日本映画観客動員数で1位「君の名は。」の約367万人に次ぎ、2位にランクインしているということです。キャラクターの髪型をマネする人や、アニメの舞台となった神奈川県鎌倉市を訪れる人が続出していて、来日した韓国人ファンは「映画がとても面白かったので、絶対写真を撮りたくてきました」と話しています。

過去には日本製品“不買運動”も…現在は?

日本製品に対する不買運動

 2019年、安倍政権下の日本は、韓国に対する「輸出規制」の強化策として、輸出手続きの優遇措置をやめました。それに対し、韓国では市民が日本製品捨てたり、切り刻んだり、自動車・家電・衣料品・酒類などの不買運動が広がりました。

 しかし、市場調査専門企業「エンブレイントレンドモニター」によると、『持続的に日本製品の不買運動に参加しようとしている人』は、2020年12月の調査では、41.9%でしたが、2022年12月には17.2%まで減少したということです。

Q.韓国ではデモが日常的に起こっていますが、韓国人が全員やっているわけではなく、非常にフォーカスされた部分ではありますね?
(ヒョンギ氏)
「はい。色んなメディアが扱っているため、まるで韓国全国的にそういうふうになっていると思われるのではないかと思うんです。例えば、文政権の時に公開されたアニメ映画『君の名は。』は、300万人以上も動員していて、好きな人は好きで見たのですが、表に出しにくかったということです」

ナゼ?日本のウイスキーが人気

 そんな中で、韓国の居酒屋では“日本のウイスキー争奪戦”が起きていると、「ソウル経済」は報じています。居酒屋の店主は「ハイボールはサントリーという認識。手に入らず苦労した」と話していて、韓国国民は「他国と比べ優しい味がする。どんな料理にも合う」と魅力を語っています。これまで日本式居酒屋のみでの販売でしたが、今は一般の飲食店でも注文ができるようになったということです。

Q.今、韓国の若者はハイボールを飲むんですね?
(ヒョンギ氏)
「はい、ハイボールです。ウイスキーの中でも日本のサントリーウイスキーがちょうどバランスがいいからみんな好きです。それで日本のウイスキーが手に入らなくなったり、プレミア価格になったりしています」

(「情報ライブ ミヤネ屋」 2023年3月1日放送)

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