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【独自解説】ジャニーズ事務所・性加害問題を受け“3つの対応策”を発表 元Jr.橋田康氏も独自「相談窓口」設置 「相談しにくい声」集約へ 専門家が解説
2023年5月31日 UP
ジャニー喜多川氏による性加害問題を受けジャニーズ事務所が3つの対応策を発表しました。一方、被害を訴える元Jr.の橋田康さんは、独自で「連絡窓口」を設置しました。今後、事態はどのように動いていくのでしょうか?芸能リポーター・長谷川まさ子さんが解説します。
ジャニーズ事務所が発表したという3つの対応策ですが、1つ目が社外取締役3人の就任。2つ目が「相談窓口」の設置。3つ目が再発防止特別チームの設置です。その3人の社外取締役には、元環境事務次官の中井徳太郎氏、日弁連の元常務理事の藤井麻莉氏、日本ハムファイターズや侍ジャパンのヘッドコーチの白井幸一氏が就任するとのことです。
Q.社外取締役の一人白井幸一氏は、栗山監督の名参謀・WBCでのヘッドコーチの印象が大きいのですが?
(芸能リポーター・長谷川まさこさん)
「白井氏はコーチングの指導をした経験があるので、タレントやスタッフにコーチングを受けてほしいという思いもあるようです」
白井氏は、今回の社外取締役就任について、「エンタテインメントの世界とは縁遠い私への『ゼロからのチームづくりに力を貸してほしい』とのオファーには、私が力になれるかどうかは悩みました。しかしジュリー社長の熱意と、逃げることなく過去にしっかりと向き合い、責任を背負い続ける覚悟を感じ、できるかどうかではなく、やるかどうかの方が大切だと判断してお引き受けすることにいたしました。私が長年野球界や企業研修講師として培った経験を出し惜しみすることなく、そしてさまざまな意味で、人がより輝く場所が生まれるサポートができればと考えています」 と話しています。
Q.白井氏のコメントにもある「逃げることなく過去にしっかりと向き合い」というのができるのかが問われますよね
(長谷川さん)
「本当にそうです。そして白井氏はほかにも『ファンの皆様が安心して応援できるように。またタレントがきちんと誇りをもって活動できるようなジャニーズ事務所にしていきたい』ということも話しています」
2つ目の「心のケア相談窓口」は所属経験のあるすべてのタレントが対象ということです。外部機関として、心療内科医・公認心理士が相談者の心の問題に対応し、できる限りケアするとのことで、元衆議院議員で環境大臣などを歴任した心療内科医の鴨下一郎氏が監修しているということです。
さらに、元ジャニーズJr.の橋田康氏も独自で「相談窓口」の設置を発表しています。橋田氏は、「直接ジャニーズ事務所に相談しにくいという声もある。私が同じ被害にあった人間としてその声をまとめて事務所に届けたい。事務所には実際にあったことを事実と認め、被害者たちへの謝罪と対応を求めたい」としています。
Q.ジャニーズの「心のケア相談窓口」は、独立した機関だということですが
(長谷川氏)
「独立性が一番大切なところだと思います。そして時間をかけて相談に乗ってもらいたいと思います」
Q.ジャニーズ事務所は、今回第三者委員会はつくらないと言っていますが、第三者委員会なしで性加害の事実を認めて、謝罪や賠償に応じる用意はあると解釈していいのでしょうか。
(長谷川氏)
「社外取締役などから『第三者委員会を作った方が良いのではないか』という意見が圧倒的に多いといいます。その声に耳を傾けて行くのかどうか、第三者委員会はつくらないと言った言葉を変えるのかどうかというところにも注目していきたいと思います」
その再発防止特別チームは、前検事総長の林眞琴氏をトップに据え、精神科医で全国被害者支援ネットワーク理事などを務める飛鳥井望氏などが就任しています。ガバナンスをはじめ社内の事実関係を確認の上再発防止に向け提言していくとしています。
Q.ジャニー喜多川さんが亡くなっていますが、どこまで過去の事実認定をするのかがポイントですね?
(長谷川氏)
「難しいところではありますが、被害を訴えている橋田氏も、会見のあとにジュリー氏のほうから連絡をもらって、すでに謝罪は受けたと言っています。内容は今後明らかにしていくと言っているのですが、協力できるところは協力して情報が漏れないようにしながら事実を明らかにするというのが大切だと思います」
Q.「ジャニーズ事務所は変わりました」というメッセージを早く出すことが、今頑張っている現役の所属タレントも守ることになりますよね?
(長谷川氏)
「二次被害が出ないようにするのも大切なことです。所属タレントが今回の性加害に対してのコメントを出した出さなかたでのバッシングもあるようですが、『話す・話さない』の自由もありますので、バッシングはやめた方が良いと思います」
(「情報ライブ ミヤネ屋」2023年5月29日放送)


