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“置き引き”が日本でも増加

【要警戒】「新幹線だけを狙うスリの常習者が多い」移動中の“置き引き”被害は日本でも増加傾向 元刑事が提言「バッグの中の現金だけを持っていく」その卑劣な手口と注意すべき対策方法とは―

 日本でも増加傾向にある、移動中の“置き引き”被害。例えば、注意すべきは新幹線の車内です。自分の座席の上の位置にある荷物棚に置いてあるので安心かと思いきや、窃盗犯に狙われるケースが多いといいます。さらに家を空ける際は空き巣にも注意が必要です。置き引き・空き巣被害を防ぐための対策とは?元埼玉県警捜査1課・佐々木成三氏の解説です。

■注意すべきは「駅に着く直前」 移動中の置き引き、手口と対策は?

飛行機では『長距離便』ほど要注意

 旅行や出張など、移動中の『置き引き』被害が増加しています。元埼玉県警捜査1課・佐々木成三氏によると、「新幹線で最も注意すべきタイミングは駅に着く直前」「飛行機は長距離の便ほど要注意」ということです。

要警戒!置き引きの手口

 置き引きの手口としては、『トイレや電話などで席を離れた隙』『仮眠中』『同じようなカバンを置く』などがあります。

元埼玉県警捜査1課・警部補 佐々木成三氏

(元埼玉県警捜査1課・警部補 佐々木成三氏)
「新幹線だけを狙うスリの常習者が本当に多く、バッグの中の現金だけを持っていきます。現金を自分の財布に入れられてしまうと、特定できませんから。だから、バッグを元に戻すというのが常習者の手口です」

自分でできる置き引き対策は?

 置き引き対策としては、『ファスナーなどをきちんと閉める』『カバンの口を奥に』『貴重品をむやみに出さない』『財布などの貴重品は“常に”持っておく』などがあります。

Q.ジャケットなど上着をバッグの上に掛けておくのは、対策になりますか?
(佐々木氏)
「その上着のポケットに財布を入れないことが前提ですが、そういった工夫は大切だと思います。犯罪者はファーストインプレッションで“やりやすいか”“やりにくいか”を見分けるので、『最初の見た目でバッグだとわからない』 『ひと手間かける』といった工夫が必要です」

■「入られた後の対策をしている所は少ない」連休中の空き巣にも要警戒、普段からできる対策は?

貴重品の保管場所は分散が吉

 一方、不在中を狙った『空き巣』にも警戒が必要です。空き巣が狙う場所は、『鏡台』『押し入れ』『タンス』『ハンガーにかかった服のポケット』『机の引き出し』『仏壇』『冷蔵庫の中』などがあります。

(佐々木氏)
「日本人の特徴として、入られる前の対策をしている家・店舗は多いですが、入られた後の対策をしている所は少ないと思います。保管場所を分散することで、被害を最小限に抑えられる可能性があります」

侵入に時間がかかると犯行断念

 空き巣は、侵入に5分以上かかると、約7割が犯行を断念するといいます。

Q.ファーストインプレッションで「入りにくい家だな」と思ったら、入らないということですか?
(佐々木氏)
「自分が捕まらない所を第一に狙いますから、侵入に時間がかかりそうな家・店舗は狙いません」

『空き巣』対策は?

 空き巣対策としては、『防犯カメラ設置(センサーライト付き)』『玄関のWロック』『遠隔(スマホなど)で対応できるドアホン』『窓に防犯フィルム&サブロック』『建物側面に障害物を置く』などがあります。

Q.塀と建物の間に自転車などを置くと、「通りづらい」という印象を与えるということですか?
(佐々木氏)
「そのせいで物音がしたり、それを動かさないと入れないとなると、障害物も有効になると思います」

(「情報ライブ ミヤネ屋」2025年5月1日放送)

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