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【独自解説】参院選で改憲勢力3分の2超、安倍元首相の悲願“憲法改正”は行われるのか?専門家「何をするかが問題、4党足せばという話ではない」
2022年7月12日 UP
7月10日投開票が行われた参議院選挙ですが、与党が圧勝し、自民党単独で改選過半数という結果となりました。
参議院の定数248議席のうち、与党の自民党と公明党合わせて146議席と、過半数の125議席を超えました。また自民・公明に日本維新の会、国民民主党を加えた“改憲勢力”も、改憲に必要な定数の3分の2を超える166議席を獲得しています。また、32ある「1人区」の結果を見てみても、自民党28議席に対して野党4議席と、与党の圧勝でした。
しかし、比例代表の得票数は、与党が約2444万票に対して野党が約2140万票と、選挙区の議席数に比べその差は少なくなっています。
改憲勢力3分の2超え、今後改憲はあるのか?
与党圧勝を受けて、今後の動きを読売新聞特別編集委員の橋本五郎氏が解説します。
Q.亡くなった安倍元総理の悲願である憲法改正は行われるのでしょうか?
(橋本五郎氏)
「“憲法改正勢力3分の2超”という見出しには違和感があります。なぜなら、今回の選挙前でも3分の2は超えていたからです。改憲勢力の4党でそれぞれ違いがあるので、憲法改正の何をするかが問題なのであって、4党足せば3分の2になるという話ではないんです。具体的に議論をやらないといけません」
Q.今までは、安倍元首相と岸田首相が綱引きをしながら憲法改正を進めるのかなと思っていましたが、安部元首相が亡くなって、これからどうなるのでしょうか?
(橋本氏)
「岸田首相は憲法改正に本気だと思います。自民党内でハト派だと思われている岸田首相が憲法改正をするということは、抵抗感が薄いのでやりやすいと思います。ただ、ちゃんと手順を踏んで、改憲勢力の4党だけでなくもっと大きいレベルで、国民の支持も得ることができるかどうかにかかっているでしょう」
憲法改正は、国会で決めるだけでなく、最後は国民投票が必要です。今後も広く議論が求められます。
(情報ライブミヤネ屋 2022年7月11日放送)


