記事

　ヘンリー王子が、BBCのインタビューでの発言に批判が殺到しています。さらにメーガン妃にも15億円の損害賠償を求める訴訟が浮上するなど、ヘンリー王子夫妻と王室との溝は深まるばかり…。イギリス王室に詳しいジャーナリストの多賀幹子氏を交え、デーブ･スペクター氏の解説です。

■王室のブラックリスト入り？ヘンリー王子の不謹慎発言に批判殺到

　2025年5月２日、ヘンリー王子がBBCのインタビューに応じた際、5年前に王室を離脱して以来、家族との確執が続いていることについて言及しました。

　現状の警備態勢は不十分で､妻子を連れて帰国することができないとして｢イギリスが恋しい、私の子どもたちに故郷を見せることができないのはとても悲しい｣と話しました。

　インタビューの背景には、2020年、王室を離脱する際に、イギリス政府は『警察が警護を行わない』と決定したことです。2021年に、ヘンリー王子側はイギリス政府を提訴しましたが、2025年5月2日に、敗訴となりました。

Q.“イギリスに帰りたいのに、警備してくれないから帰ることができない”と、警察のせいにしていますよね？
(デーブ･スペクター氏)
｢そうですね。でも、今まで何度も帰っています。正式な式典なら警護がつくので、ケースバイケースなのに、そんなに“ヒガミ”を言わなくても…。この放送のインタビューは､十分なファクトチェックや配慮が足りていないということで、BBCは謝罪もしているんです｣

　そして、ヘンリー王子は、2024年2月にがんを公表したチャールズ国王(76)について、｢家族と和解したいんです。これ以上、争い続ける意味がありません。父があとどれだけ生きられるか分かりません。この警備の問題のため、父は私と話をしてくれないが、和解できたら良いと思う｣と答えました。

　しかし、この発言が、現在もがんの治療を続けているチャールズ国王に対して“不謹慎すぎる”と、批判が殺到し、イギリス国民からも失望されているといいます｡

　さらに、王室作家のヒューゴー･ヴィッカーズ氏は2025年5月7付の『ニューヨーク･ポスト(電子版)』で｢ロイヤルファミリーに同情する。国王の健康状態を話題にするのは恥ずべきことだ。話をしていないのだから、ヘンリーは何も知るはずがない｣と話しています。

　さらに、『ニューヨーク･ポスト』はヘンリー王子が王室のブラックリストに入っているのではないかとも報じています。

　王室の関係者は、｢王室はヘンリー王子に対して、大きな信頼の問題を抱えており、それが全ての根底にあるため、彼とメーガンを信頼していない。だからこそ、二人との関係は築けないのです｣と語っています。

(ジャーナリスト･多賀幹子氏)
｢ヘンリー王子に少し焦りが見られます。チャールズ国王は、まだ息子に甘いところがあるようですが、ウィリアム皇太子が国王になられたときには、そんなに甘くないと思います。恐らく、称号剥奪で、アーチー“王子”･“リリベット“王女”という称号も取るでしょう。さらに『イギリスに二度と足を踏み入れるな』という所までいくのではないかと言われています。

だから、そうなる前に“称号は絶対に取らない”とか、“お金や年金をあげる”ということを、国王の口から引き出したいんです。それで『あと、どのぐらい、生きられるの？』と探ってみたような感じにも取れます｣

Q.チャールズ国王から次の代に移った時に自分たちの身分や扱いがどうなるのか心配しているということですか？
(多賀氏)
｢それが、一番心配だと思います｣

Q.｢争いを続ける意味がありません｣とありますが、争っているのですか？
(デーブ氏)
｢メーガン妃に煽られている部分もあると思います。自分で作っている問題で、修復したければ公の場でやるのではなく、水面下で連絡を取ればいいのですが、結局誰も会いたがっていないのは自分が撒いた種でもあると思います｣

■ヘンリー王子が“新たな暴露本”執筆のウワサに王室側も警戒

　2025年4月12日付のイギリスの『ザ･サン』によると、ヘンリー王子が、警備を巡る裁判で敗訴し、暴露本の『スペア』に続く第2弾を執筆しているのではないかと報じました。GBニュース王室リポーターのキャメロン･ウォーカー氏によると｢ヘンリー王子は、(新たな暴露本で)法廷で明かされたプライベートな話を執筆するのではないかと王室側が警戒している｣とのことです。

　また、ヘンリー王子は、『スペア』の宣伝インタビューの際に｢2冊目の自伝を書くのに十分な材料がある｣と答えていました。

Q.警備を行わないことに対する裁判で明かされたプライベートな話となると、王室全体の警備などについての話ですか？
(デーブ氏)
｢ヘンリー王子は陰謀だと思い込んでいるんです。『警護をつけないのは皆グルになっていて、締め出された』と。でもそんなことは全くないですし、裁判官たちも結論を出しているわけですから、これは逆効果になると思いますね｣

■メーガン妃には15億円の損害賠償請求が…

　そして、メーガン妃にも、あるスキャンダルが浮上しています。

　メーガン妃はNetflixの新番組『ウィズ･ラブ、メーガン』の中で、お手製のバスソルトの作り方を紹介しました。バスソルトは、エプソムソルト･ヒマラヤ岩塩･アルニカオイル･ラベンダーオイルを混ぜたもので、番組内では詳しい分量は紹介していませんでした。

　そして視聴者が実際に手作りをして試してみたところ、18か所のやけどを負ったという被害が報告されたということです。

　やけどをしたアメリカ･メリーランド州在住の女性は｢糖尿病を患っており、糖尿病患者がエプソムソルトを使った場合、やけどを引き起こすリスクがあり、番組がそのことを警告するべきだった｣と主張しています。

　女性はメーガン妃に対して、｢重い傷と心的外傷後ストレス障害を負った｣として、治療費を最低1000万円と、｢公共の安全を無謀にも無視した｣として、賠償金約15億円を要求しているということです。

Q.アメリカは訴訟大国ですが、この件で15億円の訴訟というのは認められるのでしょうか？
(野村修也弁護士)
｢これは、“懲罰的損害賠償”と言いまして、実際に被った損害の10倍とか15倍を請求するのが基本です。今回の『不法行為』の原因は､“警告をしなかったこと”です｡警告をしなかったことで、損害が発生しているとなると、意外と認められる可能性が出てきます｣

Q.メーガン妃側の弁護士は反論しているのですか？
(デーブ氏)
｢これは料理番組ではないので、レシピとか何gとかは書いていないんです。テレビ局で作っていればホームページで補足情報を載せたりすることもあると思いますが、Netflixで自分の好きなことや趣味を見せているだけなので、その言い分もわかるんですけどね｣

(｢情報ライブミヤネ屋｣2025年5月13日放送)