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エキシビションに登場した羽生結弦選手 (写真提供:長田洋平/アフロスポーツ)

【北京五輪】羽生結弦選手 注目の“今後”は? フィギュア評論家「ちょっとほっといて…」という感じでは…?

 2月20日に閉幕を迎えた北京五輪。多くの感動を私たちに与えてくれた日本選手団が獲得したメダルは歴代最多の18個でした。そんな中、フィギュアスケート男子シングルで4位に終わった羽生結弦(はにゅう・ゆづる)選手がエキシビションに登場。「すべての思いを込めた」という演技で北京五輪を締めくくりました。そして演技終了後には注目される“今後”についても言及しています。フィギュア評論家の佐野稔(さの・みのる)さんが解説します。

豪華顔ぶれが“自由な演技” エキシビションの魅力

 2月20日に行われたフィギュアスケートのエキシビション。今大会、最後の演技に羽生結弦選手が選んだ曲は、「春よ、来い」でした。「どうしても逃げられないつらさや、何も言えないで苦しんでいる人もいると思いますし、そんな方々に少しでも幸せな時間や少しでもほっとできる時間とか春が来たらいいなと思って滑りました」という羽生選手。穏やかな表情で最後の演技を終え「自分が一番目指していたもの(金メダル)は獲れなかったですし、(4回転アクセルは)完全な成功とは言えなかったですけど、この舞台で滑ることはとても幸せだったし忘れられない僕の宝物の時間になったと思っています」と話しました。

 エキシビションといえば、ルールにとらわれない自由な演技も見どころの一つです。男子シングル、銅メダルを獲得した宇野昌磨(うの・しょうま)選手はマイケル・ジャクソンの曲に乗せムーンウォークを披露。男子シングル、金メダルに輝いたアメリカのネイサン・チェン選手は試合では禁止されているバックフリップを豪快に決めました。ROCのトゥルソワ選手は金色のランプを手に登場。ランプこする仕草をすると…真っ青な魔神の姿に扮したジョージアのクビテラシビリ選手が登場!国を越え、アラジンの世界観で会場を沸かせるなど、競技から離れ選手らがそれぞれに北京オリンピック最後の一日を楽しみました。

フィギュアスケート評論家 佐野稔さん

Q. フィギュアスケートは激しい戦いがあった後にエキシビションがありますが、これがまた楽しいですよね。
(フィギュア評論家 佐野稔さん)
「そうなんですよね。エキシビションというのは一番チケットも売れるっていうふうに聞きますし、やはり全メダリスト、全種目が見られますので、ファンの方にとっては堪らない時間なんじゃないでしょうか。」

Q.最後は皆さん集まってスケーティングしていましたが、世界のトップクラスになると少し打ち合わせしただけでも滑れるものですか?
(フィギュア評論家 佐野稔さん)
「ある程度、振付をする担当の方がいるのかもしれませんが、羽生選手がお姫様抱っこをされてぐるぐる回っていた、あれは毎回同じペアでやっているんです。楽しみにされている方もたくさんいるのかもしれないですね。」

Q. 女子シングルで銀メダルを獲得したROCのトゥルソワ選手とジョージアのクビテラシビリ選手が国境を越えてアラジンを演じていましたが、違う国同士の選手とも共演するんですね?
(フィギュア評論家 佐野稔さん)
「この二人は違う国の選手なんですけど、先生が同じなんですよ。自分たちの国内で練習をしている時にある程度打ち合わせをしてプログラムを作ってあるということだと思います。」

“感謝の舞”で世界を魅了した (写真提供:長田洋平/アフロスポーツ)

Q.羽生選手は、2月18日の練習時に「SEIMEI」など9曲披露し、「今までのスケート人生の中で落としてきたものを全部やろうと思って」とおっしゃっていましたが、どう感じましたか?
(フィギュア評論家 佐野稔さん)
「練習を通じて、自分自身の最後の輝きをイメージしたのかもしれないのですけれど、僕はやはり4回転アクセルを本番で飛ぶのを見せて欲しい。そこからはなかなか離れられないですね。」

Q.羽生選手はここでひとつ区切りをつけて、もう一度4回転アクセルを挑むような気もしますよね。
(フィギュア評論家 佐野稔さん)
「そう考えると一番近いところに世界選手権があるんですが、はっきりしたことは何も聞こえてきませんし、どうなっていくのかなっていう部分ではあるんですけど、北京五輪本番前日の公式練習で右足首をねんざした傷の治り具合もあまりよくないと伝わってきています。」

Q.羽生選手は今後について「フィールドは問わない」と仰っていますが、オリンピックが終わってすぐに進退はなかなか考えられないですよね。
(フィギュア評論家 佐野稔さん)
「質問するのは報道の方も仕事なので仕方ないことですが、実際にオリンピックで誠心誠意込めて魂を焼き尽くすまでやり切った人にとってはなかなか厳しい質問で、『ちょっとほっといて』という感じかもしれませんね。」

(情報ライブ ミヤネ屋 2022年2月21日放送)

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