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【検討】マヨネーズやコンビニのおむすびも…『賞味・消費期限』の基準見直しで食品ロス削減を目指す どんな食品が期限延長に?さらに表示方法も分かりやすくなる?
2025年3月26日 UP
2025年3月末にも閣議決定されると見られている『賞味期限』や『消費期限』の見直し。一体、どの食品の期限が延長となるのか?さらに期限表示の方法にも変化が。はたして食品ロスにつながるのか―?
■食品の保存技術が向上で『賞味・消費期限』の基準見直しへ さらに表示方法も変更か
賞味・消費期限は、『安全係数』という、商品を安全に食べられる期限から、どの程度余裕を持って期限を設定するかの基準を用いて決められています。
ところが、現在使われている基準は、2005年に策定されたもので、食品の保存技術が向上したことなどから、政府が期限を見直す方針を示しました。
『賞味期限』や『消費期限』について、街の人は―。
(70代)
「賞味(期限)のほうは、1週間か10日大丈夫かなと。前は納豆なんかも、1日過ぎたら、ちょっと食べるのをやめていたんですけど、今はもう、1週間過ぎても食べちゃいます」
(20代)
「納豆とかヨーグルト、あとキムチとか、(賞味期限が)過ぎたものを食べちゃってますし、ただ、お肉とかお魚は怖いので、過ぎても1日」
Q.気付いたらすごく日付がたっていたことは?
(20代)
「特に調味料がめちゃくちゃ多いです。2年前のとか出てくると思います」
政府は2030年度までに食品ロスを435万トンにまで減らそうとしています。
『賞味期限』は“おいしく食べられる期限”となっていて、比較的傷みにくい食品に表示されている一方で、『消費期限』は、“安全に食べられる期限”となっていて、お肉やお弁当など、短期間で傷みやすい食品に表示されています。どちらも前提としては、“未開封で保存方法を守った期限”となっています。
そして今後、表示の仕方も変えていくとして、『賞味期限』については、『期限を過ぎても、すぐに食べられないということではありません』という表示が検討されています。
『消費期限』の場合は、『〇年〇月〇日までに食べ切ってください』という表示が検討されているといいます。
現在の『賞味・消費期限』の決め方ですが、まずは、メーカー側が色んな試験を行います。
微生物の繁殖のしやすさなどを調べる『理化学試験』。
細菌の数などを調べる『微生物試験』。
人が色・味・におい・食感などを確認する『官能検査』があります。
例えば、調べた結果の期限が、10か月だった場合、ここに国が決めた『安全係数』目安の0.8をかけると、表示期限が8か月になるという仕組みです。
Q.これは相当厳しい基準じゃないですか?
(経済評論家・加谷珪一氏)
「これは厳しめの基準を設定しているという意味になりますが、日本が、異常に厳しいかというとそうでもないんです。ただ、“フードロス”が多いというのは事実で、もうちょっと緩めのほうが現実的ではないかという意見が増えてきたので、今こういう流れになっている」
期限が見直される食品としては、例えば塩分が著しく高い食品の『梅干し』や『めんたいこ』、水分活性が低い食品の『干物』や『せんべい』、そしてレトルトパウチや缶詰などとなっています。
そして各メーカーも表示が変わってきているといいます。もうすでに延長の動きが出ていて、例えば、冷凍食品の『ニチレイフーズ』からは、“今川焼”“たい焼き”類などの『賞味期限』は、これまで12か月でしたが18か月に延びました。
また『ダノンジャパン』は、ヨーグルト製品が、これまでは『賞味期限』は33日や39日でしたが、42日になりました。そして『キユーピーマヨネーズ』の『賞味期限』は、これまで12か月でしたが、13か月になりました。さらに『ファミリーマート』では、おむすびなど約70品目の『消費期限』が2時間延長されたといいます。
(「情報ライブミヤネ屋」2025年3月13日放送)


