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大雨続き…ことしの夏の天気はどうなる？

急な大雨が続くなか、心配されるこの夏の天気について、ミヤネ屋サブキャスター、読売テレビの澤口実歩アナウンサーが、気象予報士・蓬莱大介さんを直撃！どうすれば、災害への警戒を多くの人に伝えることができるのか…分かりやすい天気解説に日々努める蓬莱さんの熱い想いを聞きました。

（澤口実歩アナウンサー）
「ことしの夏は、どんな天気になりそうですか？」
（気象予報士・蓬莱大介さん）
「ことしの夏の特徴は、7月の後半から台風が発生しやすいです。7月後半、つまりオリンピック期間中に台風が日本列島に近づく可能性がある。そして厳しい猛暑と、ゲリラ雷雨にも注意が必要です」
（澤口実歩アナウンサー）
「その台風は、どんな特徴があるんですか？」
（気象予報士・蓬莱大介さん）
「夏台風の特徴は、ゆっくり日本列島に近づいてくること。そのため、雨の量が多くなる恐れがあり、非常に危険です」

台風が近づく前から雨が降って、台風本体が近づくと雨風共に強まるという怖い夏の台風が、まもなく発生しやすくなるのです。

簡単に気象情報が手に入る今こそ“気象予報士”が必要なワケ

（読売テレビ　春川正明）
「個人のスマホなど、ネットでも簡単に雲の動を見ることができるが…気象予報士にとっては大変なのでは？」
（気象予報士・蓬莱大介さん）
「仕事を奪われますよね。あれ見たら済みますもんね、変な話。ただ、なぜ大雨になるか判っておかないと、何も起きていない状況では、事前に逃げる準備をしてもらえないですよね。大雨になってからレーダーを見て『あぁどえらいことになっている』っていって準備をしても、やっぱり間に合わないので」

気象予報士が天気図を見て予想をして数日前から「大雨になりやすい」と伝えることで、見ている人が晴れているうちから「大雨がくるから備えをする」というような、正しい警戒をしてほしいといいます。

（気象予報士・蓬莱大介さん）
「ただ、レーダーを見せるだけじゃなくて、それが『なぜそうなるのか』というのを、いかに伝えるかが大切」

雨雲レーダーでは見えない？ 急な雷雨とは

（澤口実歩アナウンサー）
「最近、甲子園で晴れていて試合をしていたのに、レーダーでは雨雲が出ない予定だったのに、急に大雨が降って中止になったんですけど、レーダーでは見えない雨雲が湧きたつことがありますか？」
（気象予報士・蓬莱大介さん）
「山の方で雨が降ると、まず山の方から浜辺の方に風が吹きます。すると海からの風とぶつかると急にそこで雨雲が発生する可能性がある。それはコンピューターでは前の日には予想できないです」
（澤口実歩アナウンサー）
「山と海が関係しているということですか？」
（気象予報士・蓬莱大介さん）
「そうです。それでも直前になれば、そこの場所だけピンポイントで見ていると、風の状況を見て、ある程度予想はできます」

多発する“線状降水帯”　災害呼びかけの難しさ

（読売テレビ　春川正明）
「蓬莱さんは防災意識が高いですが、最近は災害が増えてきて、その重要性が高まっていると思いますが、どうですか？」
（気象予報士・蓬莱大介さん）
「そうですね。“線状降水帯”という、ゲリラ雷雨のような大雨を降らせる雨雲が、その場所に一列に並んで、雨をずっと降らせ続けるというような現象がありますが、その“線状降水帯”の発生は、今の技術だと予想はできないっていわれています。ですが、実は『そうなりやすい場ではありますよ』というところまでは予想できるんです。早めに大雨が予想されて危険ですよとは日々、伝えてはいるのですが、そこがどれだけ伝わるかですよね」

避難して何も起きなかったら「無事でよかった」と思って欲しい

（澤口実歩アナウンサー）
「避難して空振りだったとしても、ラッキーって思うぐらいが良いですよね。最近の災害は本当に危険だと思うので、注意してほしいなと思います」
（気象予報士・蓬莱大介さん）
「避難ですからね。“難”を“避ける”ということで、逃げといて何もなかったら、それはそれで正解なので。逃げるのを面倒くさがらずにね。1年にそう何回もないはずなので、1年に1・2回、本当に危ないときは、安全な場所に逃げるということをしてもらって、あとは残りの三百六十何日かは、自然豊かなところで過ごしていただけたら…」

（情報ライブ ミヤネ屋　　2021年7月14日）