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【独自直撃】女性職員を殴り首絞める、千葉・長生村東間議長「人生で2番目くらい飲んだ」「記憶が全く違っていた」カメラの前で語った当時の状況と辞めない理由
2023年6月24日 UP
女性職員への暴行で逮捕・起訴され、その後のセクハラ・パワハラなどで2度の辞職勧告決議案が可決された千葉県長生村の東間永次村議会議長ですが、村民から失望の声が上がる中でも「辞職は考えていない」と言います。実際に女性職員との間に何があったのか?今の心境は?渦中の議長本人に直撃しました。
当初否認するもその後自供「記憶が全く違っていた」
4月7日、千葉県長生村の東間議長・木嶋晴一副議長・男性職員・女性職員の6人で歓送迎会が行われました。その後、夜10時まで2次会が行われ、女性職員が運転する公用車で参加者を送ることになったということです。その公用車の中で、東間議長が運転していた女性職員に対して「左腕を何度も殴る・髪の毛を引っ張る・シートベルトで首を絞める」などの暴行を行い、女性職員は全治2週間程度のけがをしたということです。
東間議長は傷害容疑で逮捕され、議員辞職勧告決議案が可決されました。その後、議長は略式起訴され、罰金20万円を即日納付したということですが、辞職勧告には応じていません。「ミヤネ屋」は、東間議長本人に直撃インタビューしました。
Q.逮捕から起訴の経緯は?
(千葉県長生村 東間永次村議会議長)
「『傷害で逮捕します』と言われたときはビックリしました。『暴力はふるっていません』と通してきました。それはなぜかというと、自分の記憶に全くなかったからです」
当初、容疑を否認していた東間議長ですが、5月30日・31日の取り調べで、当時の“自身の暴行”の様子を録音されたものを聞かされたといいます。それは、自身の記憶とはまるで異なるものだったということです。
(東間議長)
「2次会からこの場所(家)に来るまで、眠っていたと思ったら、とんでもない暴言を吐いたり、パワハラと言いますか…ものすごい勢いだったことが分かりました。全く恥ずかしいという気持ちになりました。と同時に、私の記憶が全く違っていたということが現状でした」
「正直言うと、5月31日は一睡もできませんでした。記憶がよみがえりつつある中で、私がやったんじゃないかというのがだんだん強くなってきまして、『私が』ということで自白というか、自供しました」
そして6月5日に略式起訴され、罰金20万円を即日に納付しました。東間議長は、事件当時かなり酒に酔っていたと話します。
Q.どのくらい飲んだのですか?
(東間議長)
「人生で2番目くらい飲みました。恥ずかしいと思っています」
Q. 1次会で結構飲んだのですか?
(東間議長)
「1次会は、被害者の方がお酒を作ってくれていたんです。正直に言って覚えはありますけれども、2次会でカラオケに行ったんですけど、好きなカラオケも一曲も歌えませんでした。歌は歌えないけれども、ボトルをまた一本飲んだらしいです」
Q.ボトルも記憶がないのですか?
(東間議長)
「うん、それは飲んだ。だいぶ良い気持ち…良い気持ちっていうか、飲み過ぎちゃったって感じですね」
セクハラ疑惑にUSBメモリー破壊「何で録音されないといけないのか」
現在、東間議長は被害者の女性職員とは直接会わないようにしているといいます。議会改革特別委員会が村幹部から聞き取った内容として、被害を受けた女性が、以前より議長からセクハラを受けていたことを報告しています。女性は事件後、食事ができず、シートベルトも自分では付けられないほど、精神的なショックを受けていたということです。
(東間議長)
「私と会わないというのが条件のようですので、私も会いませんし…会うと恐怖感になるというようなことも聞いていますので…」
そして新たに、事件当時の車内の様子を録音した音声データ2つのうち、「コピーが入ったUSBメモリー」を東間議長が破壊していたことが明らかになりました。
Q.なぜUSBメモリーを破壊したのですか?
(東間議長)
「何で録音されないといけないのか、何のための録音だったのかなっていう気持ちがあった。どうして和気あいあいと毎日過ごしてた人たちが、こんなことするんだっていう“何で?”っていうことで、ちょっと力を入れちゃった。そしたら壊れちゃったみたい」
Q.そのときの気持ちは?
(東間議長)
「寂しかったですね、やっぱり」
また、被害女性に対し、事件後すぐに「1万円の商品券」を渡していたことが明らかになりました。
Q,女性に商品券を渡した理由は?
(東間議長)
「4月10日(事件から3日後)に、そのときは被害者だと思っていませんでしたから『運転してもらった』ということで、彼女に商品券を渡しました」
2度の辞職勧告後も続投「やり残したことがある」
6月20日の本会議では、音声データを議員らが確認し、新たに「セクハラ・パワハラ」が認められ、辞職勧告決議案が可決されました。暴行事件を受けての辞職勧告に続き、2度目となりましたが、議長は続投の意思を示しています。
Q.職勧告が2回辞出ていますが、なぜ辞めないのですか?
(東間議長)
「情けないですけどね、やり残したことがありますので、やり遂げたいと思っております」
Q.やり遂げたいこととは何ですか?
(東間議長)
「実は、この隣にある県道なんですよね。ここに昔から歩道がないんですよね。千葉県も力を入れていますので良いチャンスだと思って、これから先、力を入れていきたいなという気持ちはあります」
辞めない理由に挙げたのは、付近の県道における「歩道の設置」と災害時の「津波避難施設の増設」でした。
また議長だけでなく木嶋晴一副議長にも「隣に座っていたにもかかわらず、制止することができなかった」「記者会見において事件の真相を語らず、暴行を止められなかったことを謝罪していない」として“辞職勧告”が出ています。
この議長を辞職させることはできないのでしょうか?亀井正貴弁護士によると「公職選挙法では、『執行猶予のつかない禁固以上の刑』または『収賄罪や選挙犯罪』などでは被選挙権を失って失職するが、今回は略式起訴で罰金20万円なので該当せず」とのことです。また、「地方自治法において『議会の秩序を乱す行為』があった場合は除名処分の可能性があるが、今回は公用車の中で起きた事件なので、該当しない」ということです。村民や同僚議員から批判がある中、本人の去就が注目されています。
(「情報ライブ ミヤネ屋」2023年6月22日放送)


