日経新聞「私の履歴書」で3月1日から連載しているのは、元厚生労働省事務次官の、
「村木厚子さん」
です。久しぶりに読み応えのある「私の履歴書」です。村木さんと言えば、ご存じのように、「無実の罪」で逮捕・起訴され、その裁判で検察側の「捏造」が暴かれ「無罪」を勝ち取った人です。
3月9日のこの欄で、
「裁判に勝つ6つの法則」
というのが記されていました。それは、
「裁判官・弁護士・検事の力量」
という「3つ」に加え、
「玉(被告人)がいい」「(事件の)筋がいい」「運がいい」
の「3つ」を加えた「6つ」です。つまり、
「裁・弁・検・玉・筋・運」
ですね。
「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」
の「八犬伝」みたい・・「六犬伝」か。
村木さんは、このうち最後の「運」は如何ともしがたく、ものすごく難しいと思ったと書いています。私はこの中の、
「玉がいい」
というのを見て、この「玉」というのは、
「いい『たま』」
「『たま』そろえないと」
「『たま』取ったる」
というような場合の「たま」と同じだと思うと同時に、これは、
「頭」「頭数」「人」
の意味ではないか?その
「『あたま』の『あ』が脱落して『たま』なのではないか?」
と思ったのです。
「三省堂国語辞典」で「たま(玉)」を引くと、なんと意味が「13種類」も載っていて、その中の9番目に、
「(俗)人物」
とありましたが、語源には触れていませんでした。
「精選版日本国語大辞典」もたくさん意味が出ていて、その中から「これかな?」というものを抜き出すと
「すぐれた人、気のきいた者。」
「大事な人や物。話題や事件の焦点となっている人物や物。そのもの。そいつ。」
「一般に人や物をそれとさしていう。」
「そういう人物、その程度の人物の意で用いる。軽くあざけっていう場合が多い。」
「策略などの手段に用いるもの。人、物、金銭などについていう。また、単に現物あるいは資金としての現金などをさしていう。」
で、「語源」については書かれていませんでした。あ、
「『たま』取ったる」
の「たま」は、
「親分(の命)」
の意味のようです。


