『日本人が立ち返る場所』(養老孟司・内田樹、KADOKAWA:2026、1、21)を読んでいたら、内田先生の発言の中で、
「九字を切る」
という言葉が出て来ました。知らない言葉です。たぶん、
「九字(くじ)」
と読むのでしょう。さっそく辞書を引いてみました。「精選版日本国語大辞典」。
載っていました!やはり「くじ」と読み、「仏教語」のようです。ちょっと説明が長いので省略して「九字を切る」という成句も載っていたのでそちらを見てみましょう。
*「九字を切る」=「九字」(2)による秘法を行う。
あちゃー「九字」の(2)を見ないとダメか。ということで(2)を見たら
「(1)の呪文を唱えながら}
とあるではないですか!じゃあ、最初から見て書かないとダメか。やっぱり楽をしようとしてはいけませんね。
*「くじ(九字)」
(1)「臨、兵、闘、者、皆、陣(陳)、列、在、前」の九つの文字から成る呪文。葛洪の「抱朴子-内篇四」に出る「臨兵闘者皆陳列前行」の九文字に由来する。元来、山にはいるときの魔よけの密呪とされいたが、密教や修験道にとり入れられて、一切の禍を除く護身呪とみなされた(往生論註-下)
(2)(1)の呪文を唱えながら空中に指先で描くかたち。縦四本、横五本の線から成る符字をいう。こうすることにより禍いを避けられるとする道教の信仰に由来するもの。日本では仏教のうち、特に密教に取り入れられた。九字の紋。【和漢三才図会(1712)】
そして、
*「九字を切る」=「九字」(2)による秘法行う。
なのですね。
密教の呪文かあ。中国の「道教」が由来なのですね。縁遠かったわけだ。何か、「陰陽師匠」や「八犬伝」を思い出したな。いざとなったら、玉を出せ!あれは「八犬士」でしたが、一つ少ないか。
内田先生は、合気道をやっていらっしゃるので、ご存じなのかなあ?
いや、勉強になりました。


