10297「よして・まぜて・かたして・かたらして」

2026 . 2 . 26

10297

 

 

先日、元「ミヤネ屋」のデスクと飲んだ際に、私が言葉に興味を持ったきっかけについて話しました。

それは「6歳」の時で、愛知・名古屋の幼稚園から、大阪・堺の幼稚園に「転園」した際のこと。休み時間に「大縄跳び」の仲間に入れてもらおうと、

「入れて」

と言ったけど、声が小さかったからか、こちらを振り向いてももらえない。もう一度大きな声で、「入れて!!」と言ったけど、やはり気付いてもらえない。

その間にも、後から来た子がどんどん入って行く。よく気を付けて聞いていたら、あとから入った子たちは、

「よして」

と言っている。当時の6歳の私のボキャブラリーにある「よして」は、

「女の人が『やめて』という意味で使う言葉」

しかなかったので、それを使うのは恥ずかしい。でも勇気を出して、小さな声で、

「よして」

と言ったら、縄を回していた子がこっちを振り向いて、ニコッと笑って、

「うん、ええよ!」

と言って、入れてくれたのです。そこで、6歳の私は気付いたのです。

「ああ、これは転校生が差別されていたのではなく、名古屋と堺では『言葉が違う』のだ」

と。それが言葉(方言)に興味を持った「きっかけ」の原体験だという話をしたところ、その彼が、

「僕もそれ、あります!」

というではないですか。彼は、大阪から福岡・博多に引っ越した時に、やはり遊びの仲間に入れてもらおうと、

「まぜて!」

と言っても入れてもらえなかったと。そして博多では「遊びの仲間に入れる」ことを、当時、

「かたらして」

と言っていたそうです。

高校・大学時代を福岡で過ごした妻に聞いてみたところ、彼女は、

「かたして」

と言っていたそうです。

「かたらして」「かたして」

は、恐らく「かてて加えて」の、

「かてる」

が語源で、意味は

「加える」

だと思われます。

「子どもの言葉」は、「学校教育」で教わるものではなく、「地域の交流の中」で覚えていくものなのだということも、あわせてその時に感じたのでした。

 

 

 

 

 

 

(2026、2、26)