雑誌の記事やバラエティー番組のナレーションで見かけることがある、
「御年○○歳」
という呼び方。単に「○○歳」ではなく「おんとし(御年)」という枕詞を付けることで、
「その年齢への敬意」
つまり「高齢」であることを示します。たいていは、
「そんな年齢まで長生きするにはスゴイ」
「そんなに高齢なのに、そういうことができてスゴイ」
という意味合いで使われているようです。
しかし、「一定の敬意」は払いつつも、逆に、
「そんな年になって、よくやるね」
といった、
「あきれ」「揶揄」
のようなニュアンスも感じます。
「100%の敬意があるときに『御年』は使わない」
ような気が、私はするのです。
1月4日の「日経新聞」のコラム「春秋」には、こんな一文が。
『暦の上ではちょうど半年後、7月4日に米国の建国250周年が巡り来る。「見たこともないような誕生パーティーで祝う」。意気込むトランプ大統領自身は、今年で御年80歳となる。」
この「御年80歳」は、少し揶揄していませんかね?「三省堂国語辞典」には、
*「おんとし(御年)」=人の年を言うとき、上につける尊敬語。(例)御年八十歳。まだまだ現役」
おお、そのまんまトランプ大統領に当てはまる例文じゃないですか!
「三国」の語釈の続きを。
『【!】称賛・親しみなどの意味をこめる。年配者に使うのが似つかわしいが、「かがやく若さ」という語感で若い人にも使う。』
とありました。「若い人」にも使うのか。あんまり聞いたことがないような気がするなあ。
(2026、1、8)


