令和ことば事情10170「最期の投稿か?最後の投稿か?」で書いた、10月12日に希少がんの「類上皮肉腫」で亡くなった北海道大学の男子学生、
「中山奏琉(かなる)さん(22)」
の予約投稿というのは、こういうものでした。
「グエー死んだンゴ」
これはいわゆる、
「ネットミーム」(ネットスラング。ネット上の俗語)
の一種なのだそうです。それも2010年ごろに匿名掲示板「2ちゃんねる(現「5ちゃんねる」)の「なんでも実況J(なんJ)」で流行った言葉で、相手の言葉にショックを受け、死んだふりをする時などに使われてきたそうです。全然知らなかった。
しかし、たった「8文字」ですが、状況を考えるとこんなにインパクトのある言葉もないでしょう。
これに対して、友人や知り合い、X(旧ツイッター)でつながった人たちは、こんな返事を返したそうです。
「成仏してクレメンス」
という、これもネットミーム。
何も知らない人たちから見ると、ふざけているようにも見えますが、よくわかっている人たちにとっては、この言葉が、
「一番伝わる言葉」
なのでしょうね。この言葉に詳しい人に聞くと、
「死んだンゴ」
の「~ンゴ」は、かつて「中日ドラゴンズ」「楽天ゴールデンイーグルス」に在籍した、
「ドミンゴ・グスマン選手」(1975年生まれ)
から取り、
「クレメンス」
は、メジャーリーグ史上最多「サイ・ヤング賞 7回受賞」の大投手、
「ロジャー・クレメンス投手」(1962年生まれ)
から取られたそうです。「~してクレメンス」というのは、
「~してくれ」
の意味の「地口」ですね。「成仏してクレメンス」は、
「同じネタや話題をいつまでも長く引っ張る人に対して『もういい加減にしてくれ』という意味で使われる」
のだそうです。この他にも、
「許してクレメンス」「助けてクレメンス」
といった形でも使うそうです。「俗語・若者言葉」ですが、こういうところで、こういう形で流行って(使われて)いるのか。ともに、
「少し昔の野球選手の名前を、もじっている」
というのは興味深いですね。つまり、
「これを最初に使った人は、ドミンゴ選手やクレメンス投手が活躍した時代(20年ほど前?)に若者だった人で、その時にできた言葉がいまだに使われている(使っている)」
ということでしょうか?もしくは、
「その人たちの『子ども世代』に伝わって、使われている」
のかもしれませんが。
それと同時に感じたことは、
「自分は、もう(完全に)若者ではない」
ことを思い知らされますね…「還暦」過ぎてるんだから、当たり前か!
ていうか、
「15~20年前には、すでに若者ではなかった」
のです(これも、当たり前か。)
でもこれらの言葉って、
「ダジャレ」「オヤジギャグ」
と共通していませんか?最近の若者の、
「『ラップミュージック』で『韻を踏む』のもルーツは同じ」
だと思うのですが、いかがでしょうか?
私は、こういうのは大好きです。(「ラップ」はなぜか「あんまり…」なんですが)


