大分・佐賀関の大火事で、飛び火した「蔦島」のことを指して、
「1、4km離れた『離島』に飛び火」
というテロップが発注されてきました。それを見て、
「ちょっと待てよ」
と。
「陸地から離れていない『島』があるのか?」
と思ったのですね。「重複表現」ですよね。これは、「離島」ではなく、
「単に『島』」
でよいではないか、と思って、
「1、4km離れた『島』に飛び火」
にしました。もしくは、
「陸から1、4kmの所にある『離島』に飛び火」
かな。でも、そもそも、
「何km離れたら『離島』と言う」
のでしょうか?私のイメージは、
「八丈島」
みたいに「かなり遠い」ことが条件だと思います。
「船で3~4時間、あるいは5~6時間」
は離れていないと「離島」とは言わないのではないか。「1、4km」なんて、すぐ目の前に見えているではないですか!
先日、沖縄・北海道担当の大臣が失言した場所、北海道の「納沙布岬」に私も行ったことがありますが、あそこからはすぐ目と鼻の先に、
「歯舞群島の貝殻島」
が見えました。たしか「4、9km」じゃなかったかな・・・調べたら、
「3、7km」
でした!あれは「離島」じゃないですよね。さらに、少しかすんではいましたが、知床半島方面に、大きな、
「国後島」
の影も見えました。これは「37km」。あれも「離島」とは言いませんよね。
また、兵庫県の「淡路島」は、神戸や大阪から「見える」し「橋でつながっています」から「島」ではあっても「離島」とは言いません。大きいし。
「精選版日本国語大辞典」で「離島」を引いたら、
*「離島」=陸から遠く離れた島。離れ島。
とシンプルに書かれていました。そうです、「陸から遠く離れた島」。そういうことですね。「陸から見えた」ら、それは「『離島』とは言えない」のではないでしょうか。
歌舞伎の「俊寛」に出て来る、俊寛が流された(流刑・島流し)、
「鬼界ヶ島(きかいがしま)」
は、「離島」だよなあ。ネット検索したら、「鬼界ヶ島」のモデルは、現在の鹿児島県三島村に属する、
「硫黄島(いおうじま)」
が有力だそうです。太平洋戦争の激戦地で、クリント・イーストウッド監督の映画にもなった「硫黄島(いおうじま)からの手紙」の「硫黄島(いおうとう)」とは別です。九州の佐多岬からで「150km」は離れているようです。
また、奄美の「喜界島」や、長崎県の「伊王島」だとする説もあるそうですが、いずれにせよ「1、4km」は絶対に「離島」ではありませんよね!


