10090「『服部』はなぜ『はっとり』と読むか?」

2025 . 9 . 25

10090

 

 

先日、三重県の伊賀鉄道に乗って、伊賀上野を流れて木津川に合流する、

「服部川」

を見ていて思いました。

「たぶん、『服部半蔵』は、この服部川の近くに住んでいたんだろうなあ。名字じゃなくて名前の『半蔵』が、東京の皇居の『門』の名前になって、その後『地下鉄の路線名』になるなんて、本人は全く思わなかったんだろうなあ。」

そしてもう一つ、

「なぜ『服部』を『はっとり』と読むのだろうか?『ふくべ』なのに」

そこで、ふと思い出したのは、「大阪府池田市」にある地名、

「呉服町」

でした。昔、友人が住んでいて、年賀状を手書きで書くときに、

「ごふくちょう」

だと思っていたら、じつは、

「くれはちょう」

だったのです。「呉」を「くれ」と読むのは、

「広島の呉」「呉竹 筆ペン」

で知っていましたが、なぜ「服」を「は」と読むのか分かりませんでしたが、この「呉服(くれは)」って「服部」と関係あるのではないか?と思ったのです。つまり、

「服=は」

と読んだのではないか?と思ったのです。

「は=葉?」

「巻く」か「隠す」かな?

そして「服部」の「部」という漢字の意味は「役所」ですから、「とり」というのは、

「『とりあつかう』場所の意味」

なのではないか?と思いました。

ここまで考えてから、ネット検索したら、たちどころに判明しました。

「はっとり」

は、

「はたおり(機織り)」

だったのです。「部」は、思った通り、

「役所の担当部署」

で、「服部」は、

「はたおりべ」

つまり「はたおり担当部署」で、「はたおり」の発音で縮まって、

「はたおり」→「はっとり」

となったと。「部」の読みも脱落したのですね。「はたおり」で出来るのが「服」ですものね。じゃあ、「呉服(くれは)」も元は、

「くれはた」

だったのですね。

言葉って面白いなあ!変化するけど、つながっているものなのですね。大事にしなきゃ!

 

(2025、9、25)