8月27日放送の「ミヤネ屋」の中で、猛暑日が続く東京で、
「かき氷屋さん」
を取材していました。そしてインタビューした女性のお客さんが、こう答えました。
「みずみずしくて おいしいです」
いや、「かき氷」は原料が「水」で、それを凍らしたんですけど・・・それを、
「みずみずしい」
って言うのは、とっても違和感がありました。
「みずみずしい」は、どういう時に使うのか?「精選版日本国語大辞典」を引くと、
*「みずみずしい(瑞瑞・水水)」=(「みずみず」の形容詞化か)光沢があって、若々しいい。生気があって美しい。新鮮である。
で、夏目漱石の「硝子戸の中」(1915)からの用例は、
「母の水々(ミヅミヅ)しい姿を覚えてゐる特権が」
とありました。以下、「みずみずしい」の用例は、
「広辞苑」 =「若葉」「乙女」「感性」
「大辞林」 =「若葉」「みずみずしい感覚に満ちた詩」
「デジタル大辞泉」=「野菜」「肌」「感性」
「明鏡国語辞典」 =「肌(野菜・感覚)」
「三省堂国語辞典」=「ナシ」
「新明解国語辞典」=「みずみずしい感覚があふれる絵」
「岩波国語辞典」 =「果実」
「新選国語辞典」 =「やなぎ」
「現代国語例解辞典」 =「果実」「肌」「感覚」
「三省堂現代新国語辞典」=「くだもの」
という感じで、結論を言うと、
「『水』そのもの、あるいは『氷』に使う表現ではない」
ですね、でも、そうだとすれば、意外と、
「みずみずしい表現」
と言えるのかもしれませんが。もしかしたら最近「焼き肉」「すき焼き」「ステーキ」といった肉料理のことを、
「肉々しい」
と言うことがあるのと、似ているのかなあ?
(2025、8、27)


