7月28日の「日経新聞・夕刊」の見出しに、こういうものを見つけました。
「『大打撃回避』独首相が歓迎」
この、「大打撃」の「大」の読みは「令和ことば事情10054大(おお)ごまり」とは異なって、
「ダイ」
ですね。これを見て思ったのは、
「『中打撃』や『小打撃』は、あるのか?」
ということです。「生ビール」には、
「大(だい)ジョッキ・中(ちゅう)ジョッキ・小(しょう)ジョッキ」
があるし、瓶ビールにも、
「大瓶・中瓶・小瓶」
があるのに、「大打撃」は「大」だけで「中・小」はありません。
あ、「大瓶・中瓶・小瓶」の「大・中・小」の読み方は、
(関東)おおビン・ちゅうビン・こビン
(関西)だいビン・ちゅうビン・しょうビン
ですね!話がそれましたが、つまり「打撃」は「大打撃」だけなのですね。
「野球」で「打撃部門」というと、
「攻撃」
ですが、今回のような「経営用語」での「大打撃」は、
「守備」
というか「被害・損害」。つまり「マイナスを受ける側」で、
「大打撃を受ける」
ですね(攻撃側からは「大打撃を与える」)。
「戦争用語」では
「打撃群」
というのがありますが、これは「攻撃」する側です。英語の、
「attack」
なのかな?と思って、和英辞典を引いたら、
「strike group」
でした。「攻撃」は「ストライク」か!じゃあ「野球」のカウントの「ストライク」は、
「打て!」「打つべきコースのボール」
という意味なんですね!「群」は「group(グループ)」なのか!
ちなみに「野球」の「打撃」は、
「batting」
でした。あ、たしかに。
つまり日本語では「打撃」と表現するものも、英語では種類によって、
「strike」だったり「batting」だったりするのですね。
(2025、8、20)


