『でっちあげ~福岡「殺人教師」事件の真相』(福田ますみ、新潮文庫、:2010、1、1第1刷・2025、6、20第27刷)

2025 . 7 . 16

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映画化されたものを見て、「その後」について関心があったので原作を読んでみた。

奥付を見たら、なんと「27刷」!

15年も売れ続けているロングセラーだった!

この事件のことも全然覚えていなかった。こんなことがあったのか。

文句を言う保護者「モンスターペアレンツ」という言葉も、当時はまだ、なかったのかもしれない。(2007年9月に「平成ことば事情2958モンスター・ペアレンツ」について書いているので、ちょうどそこ頃からかもしれないですね。)

もうこんな人に狙われたら、まともに相手をしても勝てないというか、話が通じないのだから、コワイ。しかも周りを引き付ける「すべ」を知っている。大衆を扇動できる能力を持っている人。もちろん、そんな人は数は少ないけど、いるんだよな、確実に。怖い。近づきたくない。

それにしても学校側もひどいし、先生本人も周りに流されて「やっていない!」と言えなかったのが、そもそもの始まり。気の弱さ・人のよさがある。そこにつけ込むのがうまい人がいるのだ。性善説だけでは、やっていけない部分が、世の中には確かにある。

しかし、この本自体も本当に全面的に信用していいのか?と、そんなところまで気になってしまうコワイ話でした。

 

 

(2025、7、12読了)