『なんとなく言語学』(本田謙介・田中江扶・畠山雄二、くろしお出版:2025、4、25)

2025 . 7 . 16

2025_073

 

 

梅田の紀伊国屋の言語学の棚で見つけて「なんとなく」買ってしまった。少し面白そうで読みやすそうだったから。飛ばし読みしてもОKだなと思って。確かに読みやすかった。

後半、ちょっと、「もう少し、深掘りした方がいいんじゃない?」というのが連続してあったが。

たとえば、「33急に行きたくならない」は「×」になっているけど、「疑問文」として考えれば、成り立つのではないか?

また、「34」の

(1)「彼が手料理が好きだというから、作ってあげた」

(2)「彼が手料理が好きだというから、作ってもらった」

は2つの文の「前半」が全く同じ言葉なのに、その後の後半は「全く逆」になっている不思議さを書いているが、ポイントは「手料理」だ。1つ目の文章の「手料理」は、

「誰かに作ってもらった料理(=手料理)を、食べるのが好き」

なのに対して、2つ目は、

「自分で料理を作(=手料理)って、食べるのが好き」

なのであって、「手料理」の意味が、

  • 家庭などで作られた心づくしの料理
  • 家庭などで自ら料理を作ること。

という意味の違いがあると考えられるのではないでしょうか。

「愛妻弁当」だと、そこに、

「作り手の名前(=愛妻)」

が入るから分かりやすいけど、「手料理」は、

「誰の『手』か」

が分かりにくいということですかね。

いろいろ考えさせられました!勉強になりました。

 

 

(2025、7、13読了)