2025年4月23日の読売テレビの朝の番組を見ていたら、
「初日から参戦!佐藤アナ、万博どうでっか?」
というスタジオからの声掛けがありました。この、
「参戦」
という表現はいかがなものか?と少し気になったのでした。
別に「戦い」じゃないですからね、
「万博に行くだけ」
ですからね。
この関連で言うと、以前書きましたが、
「ゴールデンウイーク後半戦」
というケースの「後半戦」もおかしいと。「後半」でいいじゃないかと。
(令和ことば事情7150「ゴールデンウイーク後半戦」令和ことば事情9390「ゴールデンウイーク後半戦2」)
そういった、
「戦争用語」
は、「スポーツ」の場面では、よく使われます。
先日の用語懇談会でも少し議題に上がったものに、
「魚雷バット」
がありました。真ん中が膨らんでいて先が少し細くなっている「魚雷型」のバットのことです。今年の春先に米・メジャーリーグで使われて、日本でもオープン戦の頃に話題になりました。しかしその後は、あまり出て来ませんね。
しかし、「サンデー毎日」(7月27日号)のコラム「校閲至極」(第323回)で、毎日新聞校閲部の水上由布記者が、
「『魚雷』のない世界が来るなら」
というタイトルで、
「魚雷バット」
のネーミングについて書いていました。
今年は「戦後80年」の年だから考えなくてはいけませんし、
「人間魚雷『回天』」
を想起する人もいると考えれば、「武器の名前」を軽々しく使わない方がよいネーミングでしょう。でも、実は私は、それほど気にならなかったというのが、正直なところです。
幸い、あまり話題に上らなくなったのですが、もしまた出てくることがあったら、気を付けるようにしたいと思います。
(2025、7、22)


