9933「マニュアル車とミッション車」

2025 . 6 . 9

9933

 

 

先輩の辛坊治郎さんがニッポン放送でやっているラジオ番組「辛坊治郎ズームそこまで言うか!」をYouTubeで聞いていたら、こんな話をしていました。

「関東では『マニュアル車』って言うけど、関西でが『ミッション車』って言うんですよ」

と。へーそうなの?私は、

「どっちも言う」

というか、

「自分では『マニュアル』と言うけど、『ミッション』と聞いても『ああ、マニュアル車のことね』と意味が分かる」

という感じです。ただ、そんな「方言」のように、

「地域によって呼び名が違う」

とは、少しも知りませんでした!いやあ、辛坊さんのラジオ、勉強になるなあ。

でも、本当かなあ?

それでネット検索して、トップに出てきたのは、

「なぜクルマの『МT』を『ミッション』と呼ぶ? 関西でよく聞く略し方?言語学的には珍しい!複雑な日本語とは」

「瓜生洋明さん」という方が「2022年9月5日」に書かれたものです。

それによると、やはりこの「ミッション」という言い方は、

「関西以西でしばしば見られる」

そうです。「マニュアル」は正式に言うと

「マニュアル・トランスミッション」

で、それのアルファベットの頭文字を取れば、

「МT」

だから「МT車」とも言うんですよね。一方「オートマ」は、

「オートマチック・トランスミッション」

なので、

「AT」

ですね。話は元に戻って「ミッション」は、

「『マニュアル・トランスミッション』の『前』全部を略して、最後の『ミッション』だけで『マニュアル』を意味した略し方」

なんですね。瓜生さんは、

「これは日本語では、あまり多くない」

として、例で挙げたのは、

「野球における『ヒット・エンド・ラン』を『エンドラン』」

でした。そして「ミッション」と略されたのは、関西特有の、

「3拍中高アクセント」

の形に「МT」や「マニュアル」よりも「はまりやすかったから」と書かれているのですが、それはどうかなあ?だって、「ミッション」は、

「ミ/ッショ\ン」

という「3拍中高」ではなく、

「ミ\ッション」

という「頭高アクセント」で、関西人も言うでしょ?。

「МT」のほうが、

「エム/ティ\ー」

と「3拍中高」っぽく言えますよね。「МKタクシー」を、

「エム/ケ\ー」

と言うように。

私が考えるに、「後部要素」だけで「ミッション」と略したのは、

「暗号的に、“通”ぶるため」

ではないか?と思いました。東京の地名で、

「新宿」「池袋」「六本木」

を、

「ジュク」「ブクロ」「ポンギ」

と略すのは、

「不良仲間の符丁」

みたいなものでしょ。それと同じように、「オートマ」が出て来た時に、

「車好きの、ちょっと不良のアンちゃんたち」

は、「オートマ」と同じような「前要素」での略し方ではなく、

「少し“通”ぶって、後部要素の『ミッション』と呼んだのではないか?」

と思いましたが、いかがでしょうか?知らんけど。

あ、でもそれなら、

「『関東』の不良のアンちゃんたちも、同じ呼び方をするのではないか?」

という疑問は残るなあ…。

 

(2025、6、9)