2025年4月1日付の大阪府の教職員の人事異動が新聞の紙面にズラーッと載っていました。「校長」「教頭」などなど。以前は、昔習った先生が「校長」になってる!とか、学校を変わったとか、あるいは同世代の友人の名前を見つけたりしていたのですが、今やもう、名前が載っている人は、
「みんな年下」
だよなあと思いながら見ていました。中には「再任用」で「校長」の人もいましたが。
そんな中で目についた肩書に、
「准校長」
というのがありました。これは、
「教頭」
と、どう違うのでしょうか?
調べてみたところ、2010年10月の「ヤフー知恵袋」のベストアンサー」に、
「『准校長』は、以前は『副校長』という役職だった。ところが法律では『副校長』は『教頭級』の役職。しかし大阪府の場合の『副校長』は『校長級』なので名称を変更した。よって学校には『校長・准校長・教頭』という役職がある。」
という記述がありました。そんな前から、あったのか。
また2014年3月の大阪府教育委員会の「大阪府立学校の管理運営に関する規則」の、<第二十三条>に「准校長」は、
「定時制の課程(昼間においてのみ授業を行う課程を除く。)又は通信制の課程を有する高等学校、分校を有する高等学校、法第七十一条の規定により中学校における教育と高等学校における教育を一貫して施す高等学校(以下「併設型高等学校」という。)及び高等部を有し、かつ、小学部又は中学部を有する特別支援学校に、『准校長』を置く。」
とありました。また、
「3 高等学校の准校長(分校を有する高等学校の准校長及び併設型高等学校の准校長を除く。)は、校長の命を受け、第一項に規定する課程に関する校務を掌理し、その課程の所属職員を監督する。」
「11 准校長は、校長に事故があるときはその職務を代理し、校長が欠けたときはその職務を行う。」(平二八教委規則一九・平二八教委規則二八・平二九教委規則一四・一部改正)
とも書かれていました。その名の通り、
「校長に准じる」
役職なんですね。「教頭」より「上」なのかな。
また、森均さんという方の研究論文、
「首長の学校管理職人事への関与に係わる基礎的研究―大阪府立高等学校の校長と教頭の同時着任を事例に―」
によると、「准校長」は、大阪府において、まず「2007(平成19)年」に、
「副校長」
という新たな職が設置され、翌「2008(平成20)年」に、
「准校長」
と名称変更されたそうです。その背景としては、大阪府では、
「首長の教育行政への関与」
が現実となって、現場では危機感があったと。橋下知事時代にニュースになった、
「民間校長」
などの流れだったのか。あれは「新しい試み」として注目されましたが。
中央教育審議会・教育制度分科会において臨時委員を務めた村上祐介氏は、
「具体的な形で首長の介入の影響が表れやすいのは、教科書と人事。表沙汰にならなくても、校長が政治的任用職になる危険性がある。」
と指摘したそうです。その“危険性”というのは、
「学校経営の継続性を考慮しないで、校長と教頭が同時に異動するような事例が増える」
ということでの弊害があったと。
「准校長」は、そういった「改革」の「マイナス面」を補うための「人事」であったのかもしれません。今後も注目します。


