<2021年12月16日に書きかけました>
「未来」と「将来」
共に「英語」なら、
「future」
でしょう。しかし、微妙にニュアンスが違いますね。
「コロケーション」(文章のつながり)では、
「未来・将来、どちらでも使えるもの」
もあれば、
「どちらかしか使えない文脈」
もあると思います。これについて考えてみましょう。
***************************************
はい、ここまで書いて「3年半」、寝かせておきました。(続きを書く時間と気力がなかった。)
いま、ここまでを読んで、思いついたのは、
・「未来」=単に「現在」から「後」の「時間の流れる先」
・「将来」=その人たちの「未来」に描かれる生き方
という違いがあるのではないか?ということでした。
こういった微妙な言葉の違いについて書いてある辞書というと、
「原題国語例解辞典」
かな。まず「未来」について引いてみたら、
*「未来」=(1)現在のあとに来る時期。奨励(例)「明るい未来を築く」「未来のある青年」(2)(文法)(3)(仏教語)なので省略」
うーん、ここでは「未来」と「将来」を同じ意味で使う例が出ていますね。
そうだ、それで思い出した。
今から20年ぐらい前に、坂本九さんが歌った「明日があるさ」という曲を、吉本興業の面々が歌ってリバイバルヒットしたことがあったでしょ、覚えていますか?あるとき、当時5歳ぐらいだった息子が、祖父母の家でその曲を歌っていて、
「♪あしーたがあるーさ、あすがある、わかーいぼくには、ゆめがある」
まで歌ったところで、ピタッと歌うのをやめて、おばあちゃんに向かって、
「おばあちゃんは、ゆめがないなあ。」
「なんで?」
「だって、わかくないもん」
と言ったのを思い出しました。この「あした」「あす」は、
「未来」「将来」
の意味ですね。あ、横道にそれてしもた。次は「将来」です。
*「将来」=(1)これから先。未来。ゆくさき。前途。副詞的にも用いる。(例)「将来のことを考える」「将来どうなるだろう」「近い将来」(2)(3)略。
そして期待した通り、「将来」と「未来」と「今後」の語の対比(使い分け)の「表」が載っていました!(コロケーション=語のつながり。)それによると、
「~のある青年」「~ともよろしく」「~医者になりたい」「200年後の~を空想する」
「将来」 ○ × ○ ×
「未来」 ○ × × ○
「今後」 × ○ × ×
という使い分けでした。
この辞書は「今後」もっと使って行こう!
あ、これは「未来」でも「将来」でもなく、「今後」ですね。「今後」には「今」も含まれますね!


