9906「わかんのかんの」

2025 . 5 . 20

9906

 

 

4月21日付の「日経新聞」夕刊コラム「令和なコトバ」でライターの「福光恵さん」が取り上げた言葉は、

「わかんのかんの」

という言葉でした。なんいのこっちゃ!?と思って読み始めたら、これは、

「Z世代の最新相づち用語」

なのだそうです。つまり、

「うんうん」「なるほど」

といった相づちの「若者バージョン」で一般的なのが、

「うそー!」「マジで?」「ヤッバ」「笑える」「わかる~」

などで、SNSでは、

「激しく同意」「それな」

など。さらに最近、

「わかる~」

の現代版が、

「わかりみ~」「エモい」「ヤバい」

で、さらに「わかりみ~」の進化形が、

「わかるのかんのかんのみほ」

なのだそうです。

「わかりみ~」→「わかんの」→「わかんのかんの」→「わかんのかんのかんのみほ」

という流れなんだそうですけど、ほんまかいな?

「菅野美穂」

さんは「ダジャレ」で出て来ただけ?

しかも、さらに強い同意は、

「わかりすぎんのみほ」

で、もう「みほ」の立場はどうなるの?名字は?と、福光さんが書いている通りですね。それなら「ミヤネ屋ファミリー」の、

「澤口実歩アナウンサー」

の名前を使って、

「わかりすぎんのさわぐちみほ」

でもいいのではないか?と思うわけですね。

「ミヤネ屋」のZ世代の若者に、

「『わかんのかんのかんのみほ』って、知ってる?」

と聞いてみましたが、

「そんなの、知りません」

と言われてしまいました。

ところで、これで思い出したのは

「よっこい、しょういち」(横井庄一)

ですね。このダジャレの言葉は、Z世代の「ミヤネ屋」スタッフの女性も知っていました。

「おじいちゃんが、よく言っていました」

と…。ただし、

「横井庄一」

が誰なのかは、もちろん知りませんでしたので教えてあげました、「グアム島」で“発見”された元日本兵で…って。興味があるかどうかは分かりませんが…ないよな。

これ以外にも、

「最初はグッチで、みのもんた」

という、「20年ぐらい前に、子どもたちの間ではやったジャンケンの際の掛け声」や(「グッチ」はブランド名ではなく、「グー」と「チョキ」)のやら、

「それはイカンガー」

(「イカンガー」はタンザニア出身のマラソン選手)

とかもありましたよねぇ…(遠い目)。

そんなことを考えていたら5月18日付「日経新聞」に、日本語学者の「今野真二先生」が連載しているコラム「日本語日記」で、

「承知之助の名字は」

というタイトルのコラムを書いているのを見つけました。

「合点承知之介」

について書いていて、こういった「地口(ダジャレ)」の名前に「名字」はあるのか?という視点。おもしろいじゃあないですか!

「委細承知之介」

というのもあるそうです。うん、聞いたこと、あるような、ないような。江戸時代には、

「うらやま太郎兵衛」(=うらやましく思う人のこと)

などもあったそうです。

「よっこいしょういち」

の「横井正一さん」がグアム島で見つかったのは、

「昭和47年」(1972年)

でしたが、

「令和7年」(2025年)

の「わかんのかんのかんのみほ」

に至るまで、こういった「言葉遊び」の歴史は、

「江戸時代~昭和~令和」

と、しっかりつながっているんだなあと思いました。

いや、「江戸時代よりも、もっとずっと昔から」

だな、きっと。

 

(2025、5、19)