フェイスブックでお友達の金水先生の新著!ようやく捜し当てて買って、半分ぐらい読んだところで、なんとご本人から「献本」を頂きました。ありがとうございます!その後もう行く本屋行く本屋で、平積みで並んでいるのを見かけるようになりました。
「大阪ことば」をあらゆる角度から広く分析紹介した一冊。
第1章「大阪人のしゃべりはなぜ軽快か~大阪弁のリズム」
は、ちょっと「学術論文的」で難しいかな?と思ったが、
第2章「歌う大阪弁~アクセントが作ることばのメロディー」
では、あの「横山ホットブラザーズ」の「のこぎり」を楽器にした、
「おーまーえーはーあーほーかー」
の「楽譜」まで出てきたり、「551の豚まん」のCМの、
「あるときー」「ないときー」
のアクセントパターンの図など、知らない人にもわかりやすく図示していて、楽しくなってきました。そして、
第3章「大阪弁・関西弁はひとつじゃない~『ほんもの』の大阪弁とは?」
では「大阪弁」と「兵庫・京都・和歌山」など「関西弁」の違いと共通点について(このあたりは、近畿地方以外の人には、なかなか難しいかもしれへんけど)、そして
第4章「大阪弁はいつ、どのように生まれたのか~『コテコテ大阪弁』の誕生とその後」あたりは、リアルタイムで私も経験してきたことなので「そうそう」と思いながら読めました。
第5章「大阪人は本当にけちか~ステレオタイプの成立と変容」
は、「ステレオタイプ」という「鋳型にはめる」ことで「分かりやすくする」という、金水先生の専門分野「役割語」に通じるお話で、一口に「大阪人」といっても様々なタイプが生み出されてきたこと記している。そして最終の、
第6章「日本語話者はなぜ大阪弁に魅せられるのか~ポストモダン化する日本語話者」
では、「大阪弁の魅力」を外から見て、今後の「大阪弁」、ひいては「日本語」の未来の姿を紹介してくる。金水先生と仲良しの某・在阪民放テレビ局(MBS)の某・西アナウンサーへのインタビュー(聴き取り)も出て来て、面白い。
ということで、「大阪弁の過去と現在と未来」が、この一冊で分かりますよ!


