9868「感謝しかない」

2025 . 4 . 18

9868

 

 

「2025読書日記015」で書いた(読んだ)、

『言語学者も知らない謎な日本語~研究者の父、大学生の娘に若者言葉を学ぶ』(石黒圭・石黒愛、教育評論社:2024、11、2)

の中に出て来た言葉に、

「○○しかない」

というものがありました。確かに「若者言葉」ですよね。よく耳にしますが、あんまり自分から積極的に使う言葉ではありません。

これってたとえば、

「感謝しかない」

という場合を考えると、

「感謝の言葉しかない」

「感謝の気持ちしかない」

「感謝と言うほかない」

「感謝の気持ちでいっぱい」

「感謝感謝感謝、それだけ!」

といった表現・意味でこれまで表されていましたよね。それを、

「~しかない」

というのが新しいんだな。でも面白いのは、

「感謝(の言葉)しかない」

というのと、

「感謝の言葉もない」

は同じ意味ですよね。これは、

「感謝の(気持ちを十分に伝える)言葉もない」

という意味ですね。

しかし、この「言葉」を「気持ち」にしたら、

「感謝の気持ちしかない」

というのは「言葉」の場合と同じですが、

「感謝の気持ちもない」

にすると、意味が「逆」になる。これはおもしろいですね!

 

 

(2025、4、17)