「2025読書日記015」で書いた(読んだ)、
『言語学者も知らない謎な日本語~研究者の父、大学生の娘に若者言葉を学ぶ』(石黒圭・石黒愛、教育評論社:2024、11、2)
の中に出て来た言葉に、
「○○しかない」
というものがありました。確かに「若者言葉」ですよね。よく耳にしますが、あんまり自分から積極的に使う言葉ではありません。
これってたとえば、
「感謝しかない」
という場合を考えると、
「感謝の言葉しかない」
「感謝の気持ちしかない」
「感謝と言うほかない」
「感謝の気持ちでいっぱい」
「感謝感謝感謝、それだけ!」
といった表現・意味でこれまで表されていましたよね。それを、
「~しかない」
というのが新しいんだな。でも面白いのは、
「感謝(の言葉)しかない」
というのと、
「感謝の言葉もない」
は同じ意味ですよね。これは、
「感謝の(気持ちを十分に伝える)言葉もない」
という意味ですね。
しかし、この「言葉」を「気持ち」にしたら、
「感謝の気持ちしかない」
というのは「言葉」の場合と同じですが、
「感謝の気持ちもない」
にすると、意味が「逆」になる。これはおもしろいですね!
(2025、4、17)


