9755「午前様」

2025 . 2 . 13

9755

 

 

夜中の「12時」を過ぎて帰宅することを、

「午前様」

と言いますよね。これに関しての疑問が「2つ」あります。

  • なぜ午前に「様」が付くのか?
  • なぜ「午前様」とは言っても、「午後様」とは言わないのか?

の「2つ」です。まずは、

(1)なぜ『様』は付くのか?

について考えます。

うーん、

「お疲れ様」「ご苦労様」

のように「様」が付くのと同じじゃないのかなあ。つまり、

「朝から(昼間も通して)夜中の12時まで、長時間お疲れ様」

という意味を込めて「様」が付くのでは?そして「お疲れ様」「ご苦労様」の「様」の前

の言葉である、

「お疲れ」「ご苦労」

が、

「そうした労働などの結果による状態」

であることを考えると、「午前様」は、

「帰宅が『午前0時』を過ぎる深夜になった状態」

を指すので、

「午前+様」

なのではないでしょうか?

そう考えると、

(2)なぜ『午後様』と言わないのか?

の理由は、すぐにわかりますね。普通は、

「仕事など物事の開始は、朝から」

なので、

「午後までそれ続けるのは『普通』であって、特別なことではないから」

ではないでしょうか?

解決!!

これを書くのは「午前様」にはならないみたい。でも、解決したからと言って、飲みに行

っちゃうと「午前様」になるかもしれませんね。あ、そうか、

「様」を付ける理由としては、

「午前(深夜)まで飲み歩いて帰宅することに対する揶揄(やゆ)」

の意味もあるんではないでしょうかね。

一応、最後に「三省堂国語辞典・第八版」を引いてみると、

 

*「午前様」=酒を飲んだりし遊んだりして、真夜中を過ぎてから家に帰る人。(御前様

のもじり)

 

「御前様」のもじり!?あの「寅さん」(男はつらいよ)に出てくる、

「笠智衆」

みたいな?

それは知りませんでした。完全に揶揄してるね。しかも「仕事で遅くなった」ら、「午前

様」とは言わないんだ、「酒を飲んだり遊んだり」の場合なんだ。

 

 

(2025、2、13)