9779「メジャーの洗礼を浴びる」

2025 . 2 . 28

9779

 

 

2月26日朝の日テレ「DayDay」で、ドジャースの佐々木朗希投手が、初めて実戦形式で他チームとの試合に登板し、いきなり先頭バッターにホームランを打たれたと伝えていました。その際の右上に出たサイドスーパーが、

「佐々木投手は“メジャーの洗礼”」

とキリスト教用語の、

「洗礼」

を「比喩的」に使っていました。ナレーションも、

「メジャーの“洗礼”を浴びます」

と読んでいました。

昔はスポーツニュースでよく使われ、今もスポーツ新聞ではよく出て来る表現ですが、最近は一般のニュースでは使われなくなってきています。そもそも「洗礼」は「浴びる」ものではなく「受ける」ものです。

日本テレビのお昼の「ストレイトニュース」でも、このニュースを伝えており、その際はアナウンサーが顔を出して読む「顔出し」部分の原稿では、

「いきなりホームランを浴びる“洗礼”を受けました」

と「洗礼」が使われていましたが、「浴びる」ではなく「受ける」で、

「“浴びた”のはホームラン」

でした。そしてVTR中の原稿では「洗礼」は出て来ず、テロップは、

「佐々木朗希望 実戦形式で“初被弾”」

になっていました。

さらに「ヒルナンデス」の中のニュースでは、ナレーションにもテロップにも、全く「洗礼」は使われませんでした。

恐らく「使わないほうが良いよ」という注意がなされたものと思われます。

佐々木投手や大谷選手の活躍に注目しても、そんなところに注目している人は、あまりいないのかもしれませんが・・・。

 

(2025、2、26)