12月6日、中山美穂さんの訃報が伝えられました。
え!と、驚きの声を抑えられませんでした。
54歳。
若すぎる・・・。
その中山美穂さんの「職業」ですが、読売テレビも含めテレビ各社は(当日のネット記事
「見出し」を見ると)、
(NHK) 俳優
(ミヤネ屋)俳優
(TBS) 俳優で歌手
(テレビ朝日)俳優(本記は「女優で歌手」)
(フジテレビ)俳優
と、ほとんど「俳優」で、「女優」は「ほぼ、なし」でした。
「新聞」(一般紙)は、
(読売)女優
(朝日)俳優
(毎日)女優で歌手
(産経)俳優
(日経)俳優
で、「読売」と「毎日」が「女優」を使っていました。
「スポーツ紙」は、
(スポニチ) 歌手(本文は「女優で歌手」)
(日刊スポーツ)女優・歌手
(スポーツ報知)俳優で歌手(12月4日の記事は「女優の中山美穂」)
(デイリ-) 女優で歌手(その後の15:46の記事は「歌手で俳優」)
で、「スポーツ紙」は、まだ「女優」が主流のようですが、新聞(一般紙)・放送は「ジェ
ンダー」の関係で、かなり「俳優」に変わってきましたね。昔は「女優」という呼び名に
「誇り」「プライド」「矜持」を持っている「女優」さんもいらっしゃったと思います。最
近は「女優」よりも「俳優」のほうがプライオリティーが上になったのでしょうか?
舞台だと「俳優」よりも「役者」という呼び名を好む方もいらっしゃいますよね。
放送で「女優」を「俳優」と呼び始めたのは20年ぐらい前でしょうかね。
「現代用語の基礎知識2008年版」の「日本語事情」に書いた原稿に、「2005年大
晦日」の「NHK紅白歌合戦」の審査員の中に、その年の映画賞を総嘗めにした映画
『Always 三丁目の夕日』に出演した、
「女優の薬師丸ひろ子」
さんがいましたが、その紹介の時の「コメント」も「字幕」も、
「俳優・薬師丸ひろ子」
と「俳優」であったと記しています。同じく若手の
「女優・長澤まさみ」
さんも、
「俳優・長澤まさみ」
だったと記しています。わざわざ書いたのは、
「『女性の俳優』を『俳優』と呼ぶのは、2005年には目新しかったから」
だと思います。やはりその頃から少しずつ、時代は変わってきているのですね。
なお、これまでに「俳優」よ「女優」について書いてきたものを検索したら、いくつかあ
りました。古くは、
2006年「平成ことば事情2617今どきの若手女優」
から始まって、
2009年「平成ことば事情3740元女優」
そして、
2018年の「平成ことば事情6839女優か?俳優か?」
では、この年の4月から5月
にかけて亡くなった、
「朝丘雪路」さんと「星由里子」さん
の訃報で「職業名」を比べて、
(朝丘雪路)(星由里子)
【読売】 女優 女優
【朝日】 俳優 女優
【毎日】 俳優 女優
【産経】 俳優 女優
【日経】 女優 女優
スポーツ新聞では、
【報知】 女優 女優
【日刊】 俳優 女優
【スポニチ】女優 女優
【サンスポ】女優 女優
【デイリー】女優 女優
だったと記しています。この時は「女優」が優勢だったようですね。特に「星由里子さ
ん」は、
「全て『女優』」
でした。
「2020年」に書いた「令和ことば事情7242女優か?俳優か?2」では、
「八千草薫」
さんに関して、同じように死亡が報じられた10月28日にネット検索で調
べていて、
(日テレ)女優(「news every」)
(NHK)女優(16:17)
(テレビ朝日)女優(16:02)
(フジテレビ)???
(TBS)女優
(朝日新聞)俳優(16:20)
(読売新聞)女優(17:31)
(毎日新聞)女優(15:51、最終18:02)
(産経新聞)女優(16:20)
(日経新聞)女優(15:50、16:33更新)
(スポーツ報知)名女優(15:11)
(スポーツニッポン)女優(15:38、17:49)、俳優(18:35)
(東京スポーツ)女優(17:39)
(日刊スポーツ)女優(16:09)
(デイリースポーツ)女優(16:28)
で、やはり「女優」が優勢でした。
「朝丘雪路」 =1935~2018年(82歳)
「星由里子」=1943~2018年(74歳)
「八千草薫」=1931~2019年(88歳)
でした。合掌。


