以前は「オリンピック」は取り上げられても、「パラリンピック」が取り上げられることは少なかったと思います。しかしここ20年ぐらいは、「パラリンピック」も、特に新聞など印刷媒体では大きく取り上げるようになりました。テレビでは「オリンピックほど」は取り上げられませんでしたが。それでも以前よりは多く露出したと思います。
そもそも「パラリンピック」は「1964年の東京大会」から始まったもので、今年「60年」なんですね。
その「オリンピック」と「パラリンピック」を両方書くと、例えば今回の「パリ」の場合、
「パリオリンピック・パラリンピック」
とかなり長くなってしまって、しかも全部カタカナなので読みにくい。そこで、
「パリ五輪・パラリンピック」
などと書くことが多いと思います。さらに文字数を少なくするために省略したときに出て来るのが、
「オリパラ」
です。しかしこの省略法は、私はあまり好きではありません。
これに関して、もう「5年前」になりますが「朝日新聞」のネット記事(2019年10月16日)に、こういうのがありました。(増田創至記者・原田亜紀夫記者の署名記事)
その記事によると、政府は2013年秋に「五輪・パラリンピック担当相」を支えるのチームを設置した際に「略称」を、
「内閣オリパラ室」
と発表したそうです。
しかし、「オリパラ」は「話し言葉」として定着しつつあって国会論戦でも使われているが、表記としては浸透したとは言い難く、パラリンピックの語源である、
「パラプレジア(下半身まひ)」
を「パラ」と縮めるのは、少し乱暴だと抵抗感を示す障害者もいる、と記しています。
では、どう呼べば良いのか?記事では「表現(広告)のプロ」の考えとして、クリエーティブディレクター・松尾卓哉氏の意見として、
「超五輪」
を、また、ある大手広告会社のコピーライターは、「五輪から派生」しているから、
「派(パ)五輪」
を挙げています。うーん、どうかなあ・・・。そもそも「オリンピック」を「五輪」と名付けたのは読売新聞の記者ですよね、1932年の「ロサンゼルスオリンピック」の際に。それは「オリンピックのマーク」が「5つの輪」からできていたことと「オリンピック」の「オリン」と「ゴリン」が「音」の上でも似ているからというのもあったと思うんですが、
「パラリンピックのマークに『輪』はない」
のですから「五輪から派生」と言っても「五輪」という文字を使うのはどうなのかな?と私は思いました。さて、皆さんのお考えは?
それにしても、もう終わったけど、
「パリオリンピック」
というのは、
「パラリンピック」
に見間違いそうになります。
「やはり、カタカナが長く続く言葉は、読みにくいなあ」
と思ったのでした。


