9607「幼少の頃」

2024 . 10 . 15

9607

 

 

<2011年12月2日に書きかけ、その後2013年2月26日に1行だけ書き足しています。その間に、2021年12月18日、神田沙也加さんは亡くなってしまいました。合掌。>

 

2011年12月1日、「NHK紅白歌合戦」に初出場が決まった、松田聖子さんの娘・神田沙也加さんが、

「自分が幼少の頃に、母が大晦日にパフォーマンスしていたのを見た」

と言っているのを聞いて、違和感がありました。

「自分に対して『幼少の頃』という言葉を使う」

というのには、以前から違和感があったのです。なんででしょうかね?

 

<2013年2月26日>

「幼少」がおかしく感じるのは、「文語」だからか?

 

<そして、2024年10月14日>

高橋秀実(ひでみね)著「ことばの番人」(集英社インターナショナル)を読んでいたら、こんな記述がありました。(20ページ)

『「幼少の頃」という言い方も然(しか)り、私もよく使うフレーズなのだが、「大辞林 第三版」(三省堂 二00六年)などは「幼少」について、こう記している。

 

自分のことについては用いず、偉人・貴人について用いる。

 

つまり「私が幼少の頃は」は間違い。校正者としては『幼少』に×(バツ)を入れて、「本来使えません」と指摘することができるが、今や誰であろうと「幼少」は使われるようになっており、誤用の域を脱しているので指摘すべきではない。現時点で普通か否かを判断するのが校正であり、となると校正者に求められるのは普通の人であることなのだ。』

 

あ、やっぱり、

「本来は、自分のことに『幼少』を使うのは間違い、というか、使わなかった」

ということですね。私の語感は間違っていなかった!

13年ぶりに、それが明らかになって、うれしいです。でも神田沙也加さんは、もう、いない・・・。

 

(2024、10、14)