9580「肉だくオムライス」

2024 . 10 . 1

9580

 

牛丼屋さんのメニューを店の外からチラッと覗いたら、

「肉だくオムライス」

という文字が見えました。

「つゆだく」

というのは聞いたことも見たこともありますが、

「肉だく」

というのは初めて知りました。「つゆだく」というのは、

「つゆを多めに、だくだくかける」

ということですよね?それは、

「つゆ(汁)が液体だから、そういう擬態語・擬音語が使える」

のだと思っていましたが、「肉」は液体ではありませんので、

「だく(だく)」

という擬態語を使えるのかな?と疑問に思ったのです。しかしよく考えたら、そもそも

「『つゆだく』の『だく』」

というのは、

「たくさん」

の省略語の「たく」が連濁して「だく」になったものと思われます。それならば「液体」の「つゆ」でなくて、「固体の肉」でも「たくさん」の意味で「だく」を使ってもいいのか?ということになります。

「三省堂国語辞典・第八版」を引くと、

*「だくだく」=あせや血などが(たくさん/次から次へと)流れ出るようす。(例)あせがだくだく(と)流れる」

とありました。やはり「たくさん」からきているようです。いや、でも「汗」は「だくだく」流れるから、

「汗だく」

だけど、「血」は「だくだく」ではなく、

「どくどく」

流れるのではないか?・・・と、ここまで書いて、

「あれ?なんかこれ、前に書いたことがあるような気がするな」

と・・・書いてました・・・しかもことしの7月に・・・たった3か月前。

*令和ことば事情9458「つゆだくの『だく』」

「つゆだく」については、さらにさかのぼって、20年ほど前にも書いていました。

*平成ことば事情1494「つゆだく」

「つゆだく」も「三省堂国語辞典」に載っているのかな?引いてみよう・・・載ってました!

*「つゆだく(汁だく)」=【俗】(どんぶり物などで)汁(しる)をたくさん入れること。(例)「牛丼をしるだくでたのむ」

ついでに「どくどく」も。

*「どくどく」=水やチなどが、さかんにながれでるようす。(例)「鼻血がどくどく(と)出る。」

でした・・・が、これも両方「3か月前に三国を引いて、書いて」いました・・・。

冷や汗、だくだく・・・。

いずれにせよ「肉だくオムライス」は、実際に一度食べて、どういうものなのかを確認しないといけないな!

 

 

(2024、10、1)

(追記)

さっそく、その日に食べて来ました!

894円!

感想。

「肉だくオムライス」は、つまり「肉丼」と「カレーライス」に「とろとろ卵」が付いている、ということですね。この「とろとろ卵」はトッピングなので、これ「なし」だと、少し安くなります。「肉だくカレーライス」です。

味は「可もなく、不可もなく」。見た目通りのお味でした。「肉」は「だくだく」というほどでもなく、かと言ってもちろん、少なくもなく、

「家庭のカレーのお肉って、こんな感じだったかなあ」

という気がしました。うちの「家庭のカレー」は、ジャガイモとか人参とかが、ゴロゴロ入っていましたが。

以上です、キャップ!

(2024、10、8)