牛丼屋さんのメニューを店の外からチラッと覗いたら、
「肉だくオムライス」
という文字が見えました。
「つゆだく」
というのは聞いたことも見たこともありますが、
「肉だく」
というのは初めて知りました。「つゆだく」というのは、
「つゆを多めに、だくだくかける」
ということですよね?それは、
「つゆ(汁)が液体だから、そういう擬態語・擬音語が使える」
のだと思っていましたが、「肉」は液体ではありませんので、
「だく(だく)」
という擬態語を使えるのかな?と疑問に思ったのです。しかしよく考えたら、そもそも
「『つゆだく』の『だく』」
というのは、
「たくさん」
の省略語の「たく」が連濁して「だく」になったものと思われます。それならば「液体」の「つゆ」でなくて、「固体の肉」でも「たくさん」の意味で「だく」を使ってもいいのか?ということになります。
「三省堂国語辞典・第八版」を引くと、
*「だくだく」=あせや血などが(たくさん/次から次へと)流れ出るようす。(例)あせがだくだく(と)流れる」
とありました。やはり「たくさん」からきているようです。いや、でも「汗」は「だくだく」流れるから、
「汗だく」
だけど、「血」は「だくだく」ではなく、
「どくどく」
流れるのではないか?・・・と、ここまで書いて、
「あれ?なんかこれ、前に書いたことがあるような気がするな」
と・・・書いてました・・・しかもことしの7月に・・・たった3か月前。
*令和ことば事情9458「つゆだくの『だく』」
「つゆだく」については、さらにさかのぼって、20年ほど前にも書いていました。
*平成ことば事情1494「つゆだく」
「つゆだく」も「三省堂国語辞典」に載っているのかな?引いてみよう・・・載ってました!
*「つゆだく(汁だく)」=【俗】(どんぶり物などで)汁(しる)をたくさん入れること。(例)「牛丼をしるだくでたのむ」
ついでに「どくどく」も。
*「どくどく」=水やチなどが、さかんにながれでるようす。(例)「鼻血がどくどく(と)出る。」
でした・・・が、これも両方「3か月前に三国を引いて、書いて」いました・・・。
冷や汗、だくだく・・・。
いずれにせよ「肉だくオムライス」は、実際に一度食べて、どういうものなのかを確認しないといけないな!



(追記)
さっそく、その日に食べて来ました!
894円!
感想。
「肉だくオムライス」は、つまり「肉丼」と「カレーライス」に「とろとろ卵」が付いている、ということですね。この「とろとろ卵」はトッピングなので、これ「なし」だと、少し安くなります。「肉だくカレーライス」です。
味は「可もなく、不可もなく」。見た目通りのお味でした。「肉」は「だくだく」というほどでもなく、かと言ってもちろん、少なくもなく、
「家庭のカレーのお肉って、こんな感じだったかなあ」
という気がしました。うちの「家庭のカレー」は、ジャガイモとか人参とかが、ゴロゴロ入っていましたが。
以上です、キャップ!
(2024、10、8)