9594「得る『うる』と『える』」

2024 . 10 . 10

9594

 

 

「あり得る」

は、

「ありうる」

と読むと思いますが、

「ありえる」

いう読み方も「ある得る」し「間違いとまでは言えない」と思います。

「える」と「うる」

これは「うる」の方が「文語的」で、「える」は「口語的」なイメージがあります。

でも「ない」「ぬ」「ず」という「否定の語」が付いた、

「あり得ない」「あり得ぬ」「あり得ず」

は、「全て『え』」であり「『う』は『ありえない』」のです。つまり、

「『ありうる』の否定語は何か?」

ということですが、簡単には思い浮かびません。強いて言うならば、

「ありうべからざる」「ありうべからぬ」「ありうべからず」

でしょうか?何だかとっても、もって回った言い方で面倒だな。これから考えても、

「ありえる」=シンプル=口語

「ありうる」=複雑=文語

という感じがするなあ。

「あり」が付かない「える」「うる」(つまり、「補助動詞」ではなく「本動詞」)で考えても、「否定形」は、「える」が、

「えられない」「えられぬ」「えられず」

なのに対して、「うる」は、

「うべからざる」「うべからぬ」「うべからず」

しか、ないのではないか?うーん、面倒だなあ。

(2024、10、9)